「私はプロ向きじゃなかった」― アマチュアで再出発、25歳が追い求める夢

橘田恵監督が出口をリーダーに指名した理由

 侍ジャパン初の女性監督となった橘田恵監督は、出口をリーダーに指名した理由についてこう語る。

「プロとのコミュニケーション、アマとのコミュニケーション、全体のコミュニケーションが図れるんじゃないかなと思って。先頭切って、いい見本になっています」

 里綾実投手(愛知ディオーネ)、川端友紀内野手(埼玉アストライア)、三浦伊織外野手(京都フローラ)と国際大会の経験豊富なプロ3人と、若い選手をつなぐ役割も担っている。

 2年前の韓国大会。出口は、女子プロ野球リーグ・埼玉アストライアでプレーしており、代表入りは叶わなかった。同リーグの選手が直接日本代表のトライアウトを受験することはできず、メンバー入りするのは最終的に5人程度と限られているためだ。

 中学生の時から夢だった日本代表への思いを完全に捨てることはできなかった。お金をもらって野球をやることに馴染めなかったこともある。「私はプロ向きじゃなかった」と16年限りで退団。昨年から企業チームのハナマウイに所属し、デイサービスの仕事をこなしながら、週3、4回、専用球場で練習をこなしていている。

世界大会の怖さ痛感「30分間ずっと守っていました」

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