打撃不振の阪神鳥谷、史上2人目「全試合出場、規定打席未達」の可能性も!?

衣笠祥雄が持つ連続出場のNPB記録2215試合までは「304」

 開幕2試合目の巨人戦で代打出場したことからもわかるように、首脳陣は、もともと今季の鳥谷を休養させながら起用する方針ではあった。オープン戦で鳥谷は、30打数2安打と不振を極めていた。それだけに起用には慎重だったのだ。

 しかし、鳥谷の打撃成績が向上しないこともあり、代打や守備固めでも出場が増えている。4月13日から4試合連続で四球を選ぶなど、持ち前の選球眼は健在だが、それでも出塁率は.229にとどまっている。

 阪神は今季、すでに6人の二塁手を起用している。

鳥谷敬 12試合 18刺殺17補殺1失策1併殺 守備率.972
糸原健斗 6試合 3刺殺6補殺1失策0併殺 守備率.900
西岡剛 5試合 3刺殺7補殺0失策2併殺 守備率1.000
上本博紀 4試合 5刺殺8補殺0失策1併殺 守備率1.000
植田海 3試合 2刺殺1補殺1失策0併殺 守備率.750
山崎憲晴 1試合 2刺殺2補殺0失策0併殺 守備率1.000

 鳥谷が最多ではあるが、若手、ベテランが併用されている。まだ試合数が少ないので、守備面での判断は難しい。しかし、鳥谷は2005年以来、12年にわたって不動の遊撃手だったが、当時の信頼感は、今はなくなったと言えるかもしれない。

 連続試合出場のNPB記録は、衣笠祥雄の2215試合。鳥谷との差はまだ304試合もある。鳥谷自身の打撃が復活すれば問題は解決するが、そうでないときにはNPB史上第3位の1766試合連続出場記録を持つ金本知憲監督は、難しい判断を求められる。

 リーグ最下位のチーム打率.224と貧打にあえぐ阪神には、あまり余裕がない。今後の鳥谷の打席に注目したい。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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