「勝たなきゃ、なかったんですよね」―4戦連続安打のハム清宮が喜んだこと

日本ハム・清宮幸太郎【写真:石川加奈子】
日本ハム・清宮幸太郎【写真:石川加奈子】

デビューから4試合連続安打、栗山監督は「吸収して前に進んでくれたらうれしい」

 日本ハムの清宮幸太郎内野手が5日、本拠地でのロッテ戦に「5番・一塁」でフル出場。6回にロッテ・有吉から遊撃へ内野安打を放ち、デビューから4試合連続安打を記録した。チームは6-4で勝った。

 4番の中田がソロ本塁打を放った直後だった。「狙っていたわけではないですけど、打てると思ったので」と初球のスライダーを迷いなく振りに行く。バットの先に当たった打球は三遊間へ。「転がった瞬間ヒットになると思いましたが、守備もプロフェッショナルなので」と一塁へ全力疾走。4試合連続安打に「しぶかったですけど、結果は結果なので良かったかな」と振り返った。

 打つ方では安打を積み重ねているが、この日は課題も露呈した。6回に出塁した直後、続く田中賢介内野手の中飛で帰塁できずに併殺になった。フルカウントでスタートを切っており、やや右中間寄りに打球が落ちると判断した。スピードを緩めることなく、二塁ベースを回り、慌てて一塁に足から滑り込んだが、間に合わなかった。9回の守備では、井上が放った一塁側カメラマン席際のフライをとり損ね、一瞬顔をしかめた後、右手でグラブをポンと叩いた。

「前に進んでいるところがあるし、考えなきゃいけないことが出てきたなと思っている。それが増えるのはいいこと」とこの日の試合前に話していた栗山監督。試合後には「いろんなものを吸収して前に進んでくれたらうれしい」と話した。18歳ルーキーにとってはすべてが勉強だ。

 初体験となる満員4万1138人の観衆の中、清宮は子どもの日に勝利を届けられたことに安堵した。ヒーローインタビュアーを子供たちが務める様子を見て「(ヒーローインタビューは)勝たなきゃ、なかったんですよね」とポツリ。「きょうは何もしてないですけど、子供たちのために勝てたことは良かったです」と語った。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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