首位走る西武、前回優勝時に酷似? 2008年の打線と比較すると…
投打にバランスが良かった10年前の西武
首位を走る西武だが、最後にリーグ優勝した10年前の4月の戦いぶりはどうだったのだろうか……。
10年前の4月終了時点の成績は18勝12敗1分、2位・楽天に1.5ゲーム差をつけて首位だった。この年の西武を振り返ると、渡辺久信監督が就任し、片岡易之(当時の登録名、現巨人2軍コーチ)、栗山巧、中村剛也といった若手を積極的に起用した。
25歳の片岡、24歳の栗山、フレッシュな2人が開幕から1、2番を形成。3番・中島裕之(当時の登録名、現オリックス)、4番・ブラゼル、5番・G.G.佐藤がクリーンアップを務めた。同年本塁打王に輝いた中村は6番を打っていた。
4月終了時点の主力選手の成績を振り返ると、4番・ブラゼルがリーグトップの11本塁打、3番・中島がリーグトップタイの40安打、リーグ2位の27打点、1番の片岡がリーグトップの12盗塁と、2018年と同じように打って走れる打線だった。
【2008年4月終了時点の打撃成績】※基本オーダー
1(二)片岡 29試合114打数29安打1本塁打9打点12盗塁 打率.254
2(左)栗山 28試合90打数23安打1本塁打12打点7盗塁 打率.256
3(遊)中島 31試合131打数40安打7本塁打27打点6盗塁 打率.305
4(指)ブラゼル 31試合125打数31安打11本塁打22打点0盗塁 打率.248
5(右)G.G佐藤 31試合116打数37安打6本塁打19打点0盗塁 打率.319
6(三)中村 31試合114打数29安打7本塁打15打点2盗塁 打率.254
7(一)石井義 14試合32打数12安打0本塁打2打点0盗塁 打率.375
8(捕)細川 31試合100打数24安打3本塁打18打点0盗塁 打率.240
9(中)ボカチカ 11試合32打数9安打4本塁打10打点0盗塁 打率.281
投手陣も4月終了時点で、エース・涌井秀章投手(現千葉ロッテ)が2勝3敗と黒星先行も防御率1.81、同年ヤクルトからFAで加入した石井一久投手(現プロ野球解説者)はリーグ2位の4勝をマークした。救援陣も守護神・グラマンが14試合に登板して7セーブ、防御率0.00、セットアッパーの岡本真也が12試合の登板で防御率1.46、小野寺力(現ヤクルト2軍投手コーチ)も17登板で防御率1.93と抜群の安定感を誇った。
2008年、2018年ともに投打が見事にかみ合い、勝利をものにしている西武。10年前と同じ首位で4月を終えた今季は、このままリーグ優勝に向けてひた走ることができるだろうか。