LED照明、球団公式アプリを用いた新たな演出…ロッテが試みる新たな施策

ロッテが今季から取り入れた「SoundFlash」の様子【写真:武山智史】
ロッテが今季から取り入れた「SoundFlash」の様子【写真:武山智史】

「光を使ったイベントをやりたいと考えていた」

 Mアプリの機能を使った球場演出と言えば、過去にはスマートフォンを上下に振ることで大型ビジョンにその数値が表示される「スマホシェイク」が思い出される。今回の「SoundFlash」は球場照明がLED化されたことも一つのタイミングだった。元々、球場照明リニューアルで光を使った演出は考えられていた。小林氏が続ける。

「他球団は“光”を使ったイベントでブレスレットやペンライトを使っています。でもお客さん自身が持っているスマートフォンやタブレット端末を使ったものはどこもまだやっていない。Mアプリを球場でより多く使ってもらいたいという意図もあって、『では、やってみよう』と」

 最近のプロ野球界では福岡ソフトバンクの「ホークススターライトフラッシュ」など、光を使った演出もトレンドの一つ。過去、千葉ロッテは他球団に先駆けて2012年に光を使ったイベント「スターライトハーモニー」を開催した実績がある。「顧客満足度も高く、その時のイメージがあって光を使ったイベントをやりたいと考えていた」と小林氏が語るように、球場に来るファンの新たな楽しみとして「SoundFlash」に期待が高まる。

 その最初となった開幕戦では試合前のセレモニーで「SoundFlash」は初めて行われ、Mアプリを起動したファンのスマートフォンの画面がカラフルに点滅した。今後はどのような時に「SoundFlash」は実施されるのだろうか。小林氏は言う。

「主にナイターでは通年で行う予定です。試合前ではスタメン発表、オープニングダンス、プレーボール直前に選手が守備位置に就くときなど。試合終了後のヒーローインタビューをメインで考えています」

 音声透かしの技術は屋内施設ではこれまで実績はあったが、スタジアム規模の屋外施設では日本初の試みとなる。井口資仁新監督就任だけでなく、千葉ロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアムも大きく変わろうとしている。

(「パ・リーグ インサイト」武山智史)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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