ロッテ石川が交流戦で快投5勝目 安打も記録「この球場が好きになりました」

8回途中1失点の快投で今季5勝目をマークしたロッテ・石川歩【写真:荒川祐史】
8回途中1失点の快投で今季5勝目をマークしたロッテ・石川歩【写真:荒川祐史】

バレンティンには意表突くカーブで的を絞らせず

■ロッテ 5-1 ヤクルト(29日・神宮)

 ロッテの石川歩投手が気迫の投球で今季5勝目を挙げた。交流戦の初戦となった日の29日ヤクルト戦(神宮)で、7回2/3を119球で5安打1失点無四球とヤクルト打線を封じた。

 ヤクルトのベテラン左腕・石川雅規とレベルの高い投手戦を展開し、7回まで3安打無失点。4-0で迎えた8回、先頭・西浦直亨に甘く入った140キロのシュートを2号ソロとされ、続く大引啓次にも中前打されたが、中村悠平を二ゴロ併殺に仕留め、傷口を最小限にしてマウンドを降りた。

 味方打線は、ヤクルト石川から2回に鈴木大地の先制中前適時打で1点を奪ったが、5回までヒットはこの1本に抑えられた。そんな中、今季好調の30歳右腕は「1点リードしていたが、同点のつもりで投げた。初回は真っ直ぐがよくなかったが、回を追うごとによくなった。田村もうまく散らして(リードして)くれた」と、カットボール、シンカーを内外に投げ分ける巧みな投球を披露。バレンティンには意表をつくカーブで的を絞らせなかった。

 打席でも結果を出した。6回には「奇跡みたいなもの」という中前打を放つと、7回には送りバントもきっちり決めた。5回には先頭・西浦にヒットを許すも、逆をつく一塁牽制でアウトを奪い、自らピンチの芽を刈り取った。神宮球場は「投げづらい」と相性は良くなかったが大活躍。ヒーローインタビューでは「ヒットも打って、バントも決められたので、この球場が好きになりました」と言って観客を沸かせていた。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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