元Gマイコラス、アリエッタら… 米メディア“三振抜きで活躍”する投手を特集

ここまで好成績を残しているカージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】
ここまで好成績を残しているカージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】

マイコラスは奪三振率6.64で防御率2.43

 巨人から移籍し、メジャーの舞台で目覚ましい活躍を見せているカージナルスのマイルズ・マイコラス投手。今季ここまで13試合に先発して7勝2敗、防御率2.43はナショナルリーグの6位に位置しており、米国ではオールスター選出も有力視する声が多くなってきている。

 “逆輸入”選手として、にわかに注目度が高まってきているマイコラスだが、このたび米スポーツ専門テレビ局「ESPN」電子版では「『奪三振はセクシーだ』…ただ彼らは三振抜きでも活躍している」と題した特集を掲載。奪三振が少なくてもメジャーで大成功を収めている投手にスポットライトを当て、その中でマイコラスの活躍ぶりも紹介している。

 ESPN電子版のこの特集によれば、近年メジャーリーグでは投手の9イニング平均での奪三振数が増加しており、キャリア通算での奪三振率(K/9)上位10選手の内、6人が現役投手(セール、ストラスバーグ、シャーザー、カーショウ、クルーバー、アーチャー)であると紹介。そんな“奪三振全盛”の時代にあって、古き時代の投手のように打者を「打たせて取る」投球で結果を残している投手6人をピックアップした。

 ESPNが、今季ここまで防御率4.00以下で、奪三振率(K/9)が7.00以下の先発徒手として挙げたのは以下の面々だ。

マイルズ・マイコラス(カージナルス)
防御率2.43 奪三振率6.64

ジェイク・アリエッタ(フィリーズ)
防御率2.97 奪三振率6.20

レイナルド・ロペス(ナショナルズ)
防御率3.26 奪三振率6.28

CC・サバシア(ヤンキース)
防御率3.27 奪三振率6.68

ショーン・マネイア(アスレチックス)
防御率3.47 奪三振率6.57

ダニエル・メンデン(アスレチックス)
防御率3.90 奪三振率6.57

 奪三振率は9イニング投げた際にどれだけの三振奪うかの数字。実際、メジャーの舞台では先発投手が完投することは稀で6回、7回まで投げることが役割をされる。となれば、1試合で奪う三振数は4、5個程度となる。

 この6人のうちの1人、フィリーズのアリエッタは、この記事の中で「みんな奪三振数のことを気にしている。新たに人々が夢中になっていること、それが奪三振だ。ただ、投手として大事なことは何だろう? 打者を打ち取ることだ。自分はもっと三振を奪えるけど、相手を2球で打ち取って、試合を終わらせようと試みている。それが主な考えなんだ」と語っている。投手にとって重要なのは三振を奪うことではなく、打者を打ち取ること、それを少ない球数で成し遂げることだと語っている。

 また、マイコラスの在籍するカージナルスのマイク・マダックス投手コーチによる「つまりはゾーンの中で勝負するということなんだ。初球でも2球目でも三振は取れない。相手に見せる球数が少なければ、投手は優位でいられる。それが前提条件だ。9球で3奪三振を記録すればみんな『オォー』となるよね。だけど完璧なイニングというのは3球で3アウトを奪うことなんだ。これ以上はない」とのコメントも紹介されている。

 球数に制約を設ける現代の野球では、球数をより少なく投げることが理想的だ。安定した制球を武器に、少ない球数で打者を打ち取りアウトを重ねていく。マイコラスはメジャーでもこの理想の投球スタイルを体現している1人だと言えるだろう。

(Full-Count編集部)

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