最強右腕シャーザーが“オジサン”のような投げ方で…衝撃の大暴投「彼も人間」

オリオールズ戦に先発したナショナルズのマックス・シャーザー【写真:AP】
オリオールズ戦に先発したナショナルズのマックス・シャーザー【写真:AP】

メジャー史に残るワースト始球式を彷彿?「“50セント”スタイルの暴投」

 サイ・ヤング賞3度を誇るナショナルズのマックス・シャーザー投手が、21日(日本時間22日)の本拠地オリオールズ戦でメジャー最強右腕とは思えない衝撃的な大暴投を見せ、話題となっている。スタートを切った二塁走者に気を取られ、まるで野球をやったことがない“オジサン”のような投げ方でボールはあらぬ方向へ。MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」も動画つきで取り上げ、「彼が確かに人間だと理解した」と伝えている。

 目を疑う“ピッチング”だった。ナショナルズの1点ビハインドで迎えた3回2死二塁の場面。1ストライクからシャーザーが主砲マチャドに2球目を投じようとすると、二塁走者のピーターソンがスタートを切った。シャーザーは投球モーションに入ってから気づき、フォームを崩す。スリークオーターから切れ味抜群の速球、スライダーを投じて打者を圧倒するシャーザーだが、腕はさらに下がり、そのまま力ない1球を左打席よりもさらに外側に放ってしまった。

 ボールは力なく後方の広告に当たって跳ね返り、ピーターソンは悠々と三塁へ。その後、シャーザーと言葉を交わした捕手のセベリーノも思わず苦笑いしてしまうほどの珍プレーだった。

「Cut4」は「マックス・シャーザーがマチャドとの対戦で見せた”50セント”スタイルのワイルドピッチによって証明されたのは、彼が人間だということだ」とのタイトルで伝えた。50セントとは、米国の人気ラッパー。2014年5月27日のメッツ-パイレーツ戦の試合前に投じた1球はあまりにもひどく、球史に残るワースト始球式として知られている。最強右腕のシャーザーが、その50セントを彷彿とさせる1球を投げてしまったというわけだ。

 記事では「マックス・シャーザーは”投球”とはどういうものかを少なからず知っている。いや、実際は知り尽くしていると言える」と指摘した上で、過去に3度のサイ・ヤング賞に輝いていることも紹介。そして、「そうは言っても、時々ワイルドピッチをしてしまう」と言及した。

 この場面については「木曜日のオリオールズ戦での3回表、シャーザーはマニー・マチャドの打席で暴投した。あたかも投球動作の途中で動きを止めたかったかのような姿だったが、結局投げてしまった」と伝え「と言うわけで、こうなった今、我々は理解した。彼は確かに人間だということを」と締めくくっている。

 この日は7回5安打2失点の好投ながら、11勝目(3敗)は挙げられなかったシャーザー。それでも、ナショナルズは8回に勝ち越し、4-2で勝利した。シャーザーは防御率2.06と好投を続けており、4度目のサイ・ヤング賞へ向けて着実に前進している。

【動画】「彼は確かに人間」だった…メジャー最強右腕シャーザーのまさかの“オジサン”投げが話題に

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