父母はプロバレリーナ メジャーで羽ばたく異色のドイツ出身25歳外野手
「好きという気持ちを貫き通せば、夢は叶うと思う」
10代半ばの多感な時期に「実はあまりいい生徒ではなかったんだ」というケプラーは、ドイツの高校からフロリダ州フォートマイヤーズにある高校に編入した。フォートマイヤーズといえば、ツインズがキャンプ施設を置く場所。ここでのプレーがスカウトの目に留まり、2009年に海外アマチュア選手としてツインズと契約を結んだ。同じ年に契約したのが、今やチームを代表する主砲となったミゲル・サノだった。
「ヨーロッパではオランダやイタリア、チェコが野球が盛んだけど、ドイツはまだそこまで野球が浸透していない。そんな中で野球を続けることは大変だったけど、好きという気持ちを貫き通せば、夢は叶うと思う」
待望のメジャーデビューは2015年9月27日のタイガース戦だった。翌年から外野のレギュラーに定着し、今年で足掛け4年、実質3年目のシーズンを送る。ここまで2年連続で15本塁打60打点以上を記録。今季もここまで71試合に出場し、8本塁打28打点を挙げている。やや大振りな側面もあるが、打撃の確実性を増すためにも、クラブハウスで打撃コーチと身振り手振りを交えながら、打撃論に花を咲かせることは日常茶飯事だ。
これまでメジャー史に名を残したドイツ生まれの選手はケプラーを含め42人。ドイツ生まれ、ドイツ育ちの誇りを持って、ドイツで野球選手を目指す子供たちの目標となるためにも、さらなる飛躍を目指して精進する。
(佐藤直子 / Naoko Sato)