前田健太、通訳なしでも問題なし!?「分かってましたよ…半分くらい(笑)」

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】
ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

7回1死一、三塁でロバーツ監督が通訳なしでマウンドへ

 メジャー移籍後3年目のドジャース前田健太投手が、自身の英語力を自負した。6月30日(日本時間7月1日)に本拠地ロッキーズ戦で7回5安打3失点ながら今季5敗目を喫したが、7回に思わぬ“成長”を披露した。

 3点目を失った直後の7回1死一、三塁の場面だった。追加点は許したくない状況で、打席に迎えるのはロッキーズ先発投手のマルケス。この日も5回に右前へヒットを運ぶなど打撃には定評がある投手は何を仕掛けてくるか分からない。失点直後ということもあり、ロバーツ監督はここで一呼吸を挟むべくマウンドへ向かった。

 前田を中心に内野手が全員マウンドに集まると、指揮官はプレーの確認とアドバイスを送った。何の変哲もないシーンに見えたが、何かが違う…。いつもなら監督や投手コーチがマウンド訪問する際に必ず付き添うウィル・アイアートン通訳の姿がなかったのだ。前田はロバーツ監督の指示に頷きながら答えると、後続を打ち取って追加点を許さなかった。

 試合後、この場面について質問された前田は、通訳が不在だったことについて「監督が僕の英語力を信じて来たんだと思います。まあまあ、ちゃんと分かってましたよ…半分くらい(笑)」と報道陣を笑わせた。「バッターが投手だったのでセーフティスクイズの可能性とかいろいろ話し合いました…いや、一方的に聞いていました」と振り返ったが、「多分合ってたと思うんだけどな。自分の中では合ってたと思ってやっているんですけど」とやや心許なげな様子を見せた。

 ロバーツ監督は試合後に、7回のマウンド訪問の意図について「セーフティスクイズの可能性が高いことを知らせるためだった」と説明。通訳を連れて行かなかったことについて「あまりないことだが、あの状況では非常に明確に伝わると思った」と話した。どうやら、前田が想像した通り、日本人右腕の英語力を見込んでの行動だったようだ。

 マウンド上でのパフォーマンスはもちろんだが、英語力という面でも、指揮官から厚い信頼を寄せられているようだ。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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