明確な意志こそ仕事のカギ プロスポーツ界転職組「ホンネトークVOL.02」

既存スキルの深化と、規則的ではないスケジュールへの適応

――多くの業種から転職経験者に集まっていただいたので、まずは用意したテーマの「活かせるスキル、身につくスキル」からお願いします。

阿部氏:前職は百貨店での仕事でしたので、「お客様視点」を勉強してきました。プロ野球の特にファンクラブの部門は、同じく対個人のお客様商売です。お客様が何を求めているのか、何をして欲しいのかを考えて、お客様の需要に応えていく。そうした部分が活かされているのではないかと思います。現在は、百貨店よりも幅広いファンの期待に応えなければならないのが、大きな違いです。

安田氏:SNSを担当していると、まずは流行に敏感になります。テレビ局ではプロデューサーからの要望に沿う形でしたが、現在は他と比べてもチームが小規模なので、自ら考えて制作しなければなりません。

長谷川氏:相手を納得させるための準備や段取り、コミュニケーション力などは、組織の中にいる限り、どのような仕事をしていても同じかなと思います。今の仕事に就いてからはBtoCを始めたので、データ分析や、その分析を基に仮説を立てることなども勉強しています。

江島氏:リーグ立ち上げにあたり、0から1にしなければならないので全てを決めなければいけません。試合の見せ方から、チケット・グッズの価格なども含めて、今までなかったものを作らなければならないのが大変です。前例踏襲もできないのですが、逆に自分がやりたいと思ったことは仲間と話し合った上で実現出来てしまうのが、やりがいだと思います。Jリーグ創設当時の映像はよく見るので、リーグ内で話をしていても「ああいう風になるんだから、恰好悪いことはできないぞ」と。

――実際の「1日の過ごし方」はいかがなのでしょうか。

阿部氏:毎日、違う仕事をしていると感じます。特に試合がない日とある日、オフシーズンとシーズンに入ってからでは大きく違います。試合のない日はデスクワークが中心で、試合のある日はナイターゲームであれば、昼から出勤します。運営のミーティングに参加して、お客様の入りの様子を見て、イレギュラーにも対応したり。とにかく動き回るので、万歩計が凄いことになっています(笑)。

佐藤氏:はっきりとオフシーズンがあるのは選手だけですね。フロント側の人間は、オフシーズンこそ忙しい。当然、次のシーズンに向けて、営業であればスポンサー営業、広報であればイベントがあり、グッズ担当もシーズン終盤には来季に向けて動いています。シーズンをこなしながら来季のことにも取り組むので、朝から晩まで走り回っています。

――プロスポーツには全国への遠征がありますが、同行されるのでしょうか。

佐藤氏:セクションによって違いますが、私の場合はホームゲームでの業務がほとんどです。関東近郊のチームと一緒にグッズを売るときなどは同行します。

阿部氏:ファンクラブグループに所属しているので、ビジター応援デーなどで他球団の主催試合球場にお邪魔することがあります。

――プロ野球は特に試合数が多いと思いますが、週2日は休めるものでしょうか。

長谷川氏:シーズン中は基本的に月曜日が休みです。土曜日、日曜日は試合があったら働いて、試合がなかったら休み。シーズンオフになると、土日が休みになります。

――他の競技も、シーズンオフは土日が休みになるのでしょうか。

(登壇者4名がうなずく)

魅力に溢れる現場が転職者に求めるのは自立心と実行力

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