優勝候補本命のはずが…鷹・工藤監督、Bクラス転落の前半戦は「僕の指導力が…」

怪我人続出の中で貯金2、打の柳田、投の石川がチーム牽引

 そんな苦しいチーム事情の中で、現在4位とはいえ、貯金2をマークしているのは、王者の意地といったところか。指揮官は「多少悪いところがあっても戦線離脱しないで頑張ってくれた選手たちが結果を残してくれたというところで、貯金を作った状態でオールスターに入れるというのは選手たちがよく頑張ったなと思います」と選手を労う。

 その選手の中でも、指揮官が名前を挙げて活躍を称えたのは、打の柳田悠岐、投の石川柊太。「一時は4割を超えた柳田くんが中心となって頑張ってくれたというのがある。ピッチャーでは石川くんが、最初はリリーフで入っていて途中から先発でしっかり結果を残してくれたというのがあったので、チームが今こういう状態にいられるんじゃないかなと思います。当然2人だけで勝ったわけではないので、みんなが自分の役割を果たしてくれてここまできている、印象に残っているのはその2人」という。

 主軸の松田、デスパイネ、内川がこぞって不振に喘ぐ中で、柳田の奮闘ぶりは特筆すべきもの。ここまで291打数101安打の打率.347、20本塁打58打点。柳田の活躍がなければ、ホークスの惨状はこの程度では済まされなかったのは間違いないだろう。石川はここまでチームトップの7勝をマーク。千賀の故障などで苦しかった台所事情を救う存在となった。ここ5試合、白星がないが、間違いなく前半戦、先発投手陣を支えたのは、この石川だった。

 首位の西武と6ゲーム差、2位の日本ハムとは4ゲーム差。西武から5位のオリックスまでが6.5ゲーム差にひしめく混戦となっている。「実力が拮抗しているということになると思うので、これからまたオールスター明け、少しずつ怪我人が帰ってきてチームの形はしっかり出来てくると思うので、今後離されないようにすることが大事だと思います」と語った工藤監督。勝負の後半戦。王者ソフトバンクは巻き返せるだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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