松坂大輔が12年ぶり球宴で見せた“流儀” 20年前と変わらず貫くスタイル

2005年に再び上原と先発で投げ合う

〇2004年第1戦(ナゴヤドーム)勝利投手
2回0被安打1与四球4奪三振、失点0自責点0
【3回】
1(二)今岡(神)三振
2(三)立浪(中)四球
3(中)ローズ(巨)三振
4(右)福留(中)中飛
【4回】
5(左)金本(神)三振
6(指)高橋由(巨)三振
7(一)アリアス(神)捕邪飛

 3年ぶりの球宴のマウンド。先発の近鉄・岩隈久志に続く2番手として3回のマウンドに上がり、立浪に四球を与えたが、他の6人の打者を完璧に抑えて勝ち投手になった。ゲームのMVPにも選ばれた。

○2005年第1戦(インボイスSEIBUドーム)勝敗つかず
2回5被安打2与四球2奪三振、失点2自責点2
【1回】
1(中)赤星(神)遊飛
2(右)金城(横)左中二
3(左)金本(神)四球
4(一)清原(巨)左越打
5(指)前田(広)三飛
6(三)今岡(神)遊ゴロ
【2回】
7(捕)古田(ヤ)四球
8(遊)鳥谷(神)右前打
9(二)藤本(神)右前打
1(中)赤星(神)三邪飛
2(右)金城(横)投内安
3(左)金本(神)三振
4(一)清原(巨)三振

 1999年以来の巨人・上原との先発での投げ合いとなったが、1回には巨人清原にタイムリーを打たれ、2回にも失点した。勝敗はつかなかった。

○2006年第1戦(神宮球場)勝敗つかず
2回2被安打1与四球1奪三振、失点1自責点1
【1回】
1(右)青木(ヤ)右前打
2(中)赤星(神)投ゴロ
3(三)岩村(ヤ)三振
【2回】
4(左)金本(神)四球
5(一)李承ヨプ(巨)右中二
6(指)村田(横)中飛
7(遊)鳥谷(神)三邪飛
8(捕)矢野(神)一邪飛

 MLB移籍前、最後の球宴でも先発。立ち上がり、青木に安打を打たれるが、パの捕手、里崎が盗塁を刺した。しかし、2回に巨人・李承ヨプにタイムリー二塁打を打たれた。

〇2018年第1試合(京セラドーム)勝敗つかず
1回4被安打0与四球1与死球1奪三振、失点5自責点5
【1回】
1(中)秋山(西)右越本
2(右)柳田(ソ)三振
3(指)近藤(日)中前打
4(一)中田(日)死球
5(左)吉田正(オ)中前打
6(二)浅村(西)右飛
7(捕)森(西)右越本
8(三)今江(楽)三ゴロ

 12年ぶりの球宴のマウンドは自責点5。秋山、森と古巣・西武勢に一発を浴びた。1999年には対戦打者はすべて年上だったが、今年の顔ぶれはすべて松坂よりも年下だった。

 オールスターでの通算成績は7試合1勝3敗13回26被安打10与四死球13奪三振、失点19自責点17、防御率11.77。長くエースとして君臨してきた投手としては不名誉な成績だが、松坂は球宴ではデビューから常に速球をストライクゾーンに投げ込んできた。結果ではなく、直球勝負をするのが松坂大輔の流儀なのだ。

 そういう意味では、37歳の松坂は、18歳の初陣のときと同じ気持ちで投げたと言えるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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