前田健太、救援登板で勝利呼ぶ火消し 指揮官絶賛「試合で最も重要なアウト」

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】
ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

前回先発から中3日登板も…ピンチで気迫の投球「ケンタの気持ちが気に入った」

 ドジャースの前田健太投手は、前半戦最終戦となった15日(日本時間16日)の本拠地エンゼルス戦でリリーフで登場し、今季7勝目(5敗)を挙げた。同点の7回2死一、二塁のピンチでエース左腕カーショーに代わって2番手で登板。最初の打者に死球を与えて満塁としたが、キンズラーを空振り三振に仕留めてピンチを脱出した。ドジャースは直後に勝ち越し、5-3で勝利。前半戦を首位で折り返したデイブ・ロバーツ監督は「試合で最も重要なアウトだった」と前田の投球を絶賛した。

 3-3で迎えた7回、先発カーショーが2死二塁からトラウトに四球を与え、ピンチが拡大したところで前田がマウンドに上がった。11日(同12日)に先発で92球を投げ、6勝目を挙げたばかり。しかし、16日(同17日)からオールスターブレークに入るため、昨年のプレーオフでリリーバーとして獅子奮迅の活躍を見せた日本人右腕をロバーツ監督は送り出した。

 アップトンへの初球は抜けてしまい、右肩への死球。満塁となったが、前田は崩れない。続くキンズラーをカウント2-2と追い込み、6球目は外角低めへのスライダーを投じると、バットが空を切った。大ピンチでの空振り三振に前田はガッツポーズを繰り出し、雄叫びを上げた。

 ドジャースはその裏にヘルナンデスのソロ弾で勝ち越し、8回にも1点を追加。エンゼルスに競り勝った。前田は降板直後に代打を送られて降板。打者1人を打ち取っただけだが、まさに白星に値する大仕事だった。

 ロバーツ監督は試合後、「ケンタはグレートだった。恐らくは試合で最も重要なアウトだった」と絶賛。「ブルペンに入り、必要とあらば登板する。リッチ・ヒルが同じことをした」と前日に登板していたベテラン先発左腕の名前も出した上で「素晴らしかったよ。ケンタの気持ちが気に入った」とあらためて称えた。

 開幕後はつまずきながら、この日の前田の好投もあり、結局は地区首位で前半戦を終えたドジャース。6連覇へ向けて、着実に前進している。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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