前田健太、好救援で勝ち投手 7球勝利に苦笑い「インチキの1勝。書かないで」

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】
ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

7回2死一、二塁で登板し、無失点で切り抜ける

 ドジャースの前田健太投手が15日(日本時間16日)、前半戦最終戦となった本拠地でのエンゼルス戦でリリーフ登板し、7勝目(5敗)をマークした。同点の7回2死一、二塁のピンチで先発のカーショーの後を受けてマウンドに上がった前田。満塁とされるも、なんとか無失点に切り抜けると、その直後に打線が勝ち越し。ドジャースが5‐3で勝利し、幸運な形で白星が転がり込んだ。

 11日(同12日)の敵地パドレス戦で先発して92球を投げていた前田。中3日でのマウンドは、思いもよらぬ窮地で回ってきた。同点での7回2死一、二塁。エースのカーショーからバトンを受け取った。「まあ投げたくはないですよね。ああいう場面で行くとは思っていなかったんですけどね。ああいう場面で指名されたので、そういう意味では、絶対に抑えるっていう気持ちと、信頼されているんだなっていうのはね、少しうれしかった」。

 アップトンへの初球、ボールが抜けて右肩に当たる死球となり、いきなり満塁へとピンチが拡大した。それでもキンズラーを2ボール2ストライクと追い込むと、6球目のスライダーで空振り三振に。ピンチを脱した前田はガッツポーズを繰り返し、マウンド上で雄叫びをあげた。

 「投げるからには調整登板とかではなくチームが勝つために抑えないといけない。カーショーの後だったので、余計に勝たないといけない試合だったので、そういう意味では気持ちを入れて投げることが出来ました」。見事な火消しを見せた前田に、その直後、思わぬ幸運が転がり込んだ。

 その裏、ヘルナンデスに勝ち越しソロが飛び出してリードを奪うと、ドジャースはそのまま勝利。前田は1/3、7球で勝利投手となった。試合後、苦笑いでこの1勝を振り返った前田。「今日勝ちがついたのと、投げたことはあまり記事にしないでほしい、インチキの1勝なので。書かなければシーズン終わった時にバレないので」と語り、報道陣を笑わせた。

 この日の勝利で、ドジャースはダイヤモンドバックスを抜いてナ・リーグ西地区の首位に浮上。いい形で前半戦を終えて、オールスターブレイクに入ることに。「シーズン最初は状態は悪かったですけど、こうやってチームの状態も上がってきて、首位で終われたのは後半戦に弾みがつくと思います。(個人としては)いい前半戦だったと思いますし、シーズン当初は試行錯誤しながらでしたけど、途中から自分の形が見つかって状態上がってきた」と前半戦を振り返っていた。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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