プロ12年目で初の月間MVP ロッテ角中が打席で忘れぬ“つなぎ”の意識

ロッテ・角中勝也【写真:荒川祐史】
ロッテ・角中勝也【写真:荒川祐史】

オープン戦で胸椎を圧迫骨折、開幕に出遅れるも大活躍

 角中勝也外野手は、ロッテの打線において欠かせない存在だ。

 今季はオープン戦の3月20日・西武戦の守備で負傷し、「第12胸椎圧迫骨折」と診断され開幕に間に合わなかったが、5月11日の西武戦から1軍に昇格。同試合から打順は4番を任され、現在は5番に座ってチームに勝利をもたらす一打を数多く放っている。

“機動力野球”を掲げる今季マリーンズで、3番を打つ中村奨吾はチームトップの23盗塁をマークする俊足。中村が塁にいる時は、盗塁を頭に入れながら、相手投手と対峙しなければならない。本来ならば自分の打撃に集中したいところではあるが、角中は「スタートが良ければ、それを待つだけです」と、気にする様子はない。

 4番打者、5番打者としてチームトップの17本塁打、60打点をマークする井上晴哉の前後で出場する試合が多いが、角中は「晴哉に関係なく、つなぐ意識は常に持っています」と自分で決めるのではなく、進塁打や安打などあくまで次につなぐ考えだ。

 そんな中、交流戦では打率.412で自身2度目の交流戦打率トップに輝き、さらに6月は打率.395、2本塁打、16打点の成績を残し、プロ12年目で初めて月間MVPを受賞。「自分の状態が良かったというのもあるが、前のバッターであったり、ピッチャーがしっかりゲームを作ってくれたりしたので、打撃に好影響を与えたのだと思います」とチームメイトに感謝した。

 角中が月間MVPに輝いた6月はチームも14勝8敗と勝ち越し、月別では首位・西武、2位・日本ハムを上回る堂々の1位だった。「この先もっともっと大事な試合がでてくると思う。そういうところで、引き続き1本打てるようにやっていきます」。4番打者として、そしてそれ以外の打順でも、価値ある一打を放っていく。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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