BCリーグ創設12年 NPB球団との連携で広がる可能性と故星野氏の遺志

NPB出身指導者のコーチングスキルは貢献度大

 NPB球団との連携も進んでいます。今季は日本ハム球団から武田勝さんが監督として石川に、楽天球団から有銘兼久さんが信濃に、草野大輔さんが新潟に、それぞれコーチとして派遣されています。いずれも所属は元のNPB球団のままで。こういうNPB育ちの野球人の仕事ぶりを見ていると、優秀な人間は選手を育てられるんだなと実感します。そういう指導者がいると、試合中の選手の態度やプレーが違ってくるんですね。

 武田勝監督は指導者として本当に素晴らしい。NPB球団から人を派遣していただくことのメリットは、ネームバリューだけではありません。むしろコーチングのスキル、能力での貢献度が大きいですね。

 NPB球団がルートインBCリーグに指導者を派遣してくださるきっかけになったのは、今年1月に亡くなられた星野仙一さんです。星野さんとは、信濃の飯島泰臣会長が明治大学野球部の主将で、星野さんの後輩だったご縁でつながりができ、昨年1月には一緒にゴルフをさせていただきました。

 昨年暮れの殿堂入りのお祝いの会でも、独立リーグを応援すると言ってくださいました。その遺志を継いで我々も頑張らなくてはと思います。

 ルートインBCリーグができて12年。マーケットが大きくできない中で、ある意味疲弊しています。でも続けていかないと。

 皆様が興味を持っていただけるように。他の団体とのコラボレーションをするなど積極的に動いていきます。僕らにしかできない低学年の野球教室なども行って、地道に野球ファンを増やしていきたいと思います」

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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