最下位ですが…“恐怖の楽天” 後半戦8勝1敗の勢いでAクラス争いをかき乱す
26日は敵地ソフトバンクで接戦を制す
最下位の楽天がパ・リーグの優勝争い、3位争いのカギを握りそうだ。楽天は開幕から投打ともに低迷し、6月16日に梨田昌孝監督が退任。その時点で21勝41敗1分、借金は20に膨れ上がっていた。翌6月17日の阪神戦から平石洋介監督代行が指揮を取り始めると後半戦は8勝1敗と快進撃が続いている。
特にオールスター明けは、優勝争い、3位争いを繰り広げる“上位いじめ”でパ・リーグをさらに面白くさせている。後半戦最初のカードは、オリックス、ソフトバンクとともにリーグ3位タイでオールスター前の戦いを終えた敵地・ZOZOマリンでのロッテ戦。延長戦の末に3-2で初戦を勝利すると、2戦目は6-1、3戦目も6-2と同一カード3連勝。3位だったロッテはこの3連戦終了後に5位に転落した。
続くカードは首位・西武戦。初戦はエース・菊池雄星投手を攻略し7-2で勝利すると、2戦目は5-7の8回に田中和基選手の逆転満塁弾が飛び出し乱打戦を制した。3戦目は3-6で敗れたが2勝1敗で勝ち越し。3連戦を終えたところで、首位・西武は2位・日本ハムに0.5差に迫られた。
前カードのソフトバンク戦で同一カード3連勝、首位・西武に0.5差に迫った日本ハムの勢いを止めたのも最下位・楽天だった。打ち合いになった初戦は8-8の延長11回に山下斐紹捕手のプロ初本塁打となるサヨナラ2ランで楽天が勝利すると、25日の試合でも投打が噛み合い8-1で勝利。連勝で日本ハムとの2連戦を終えた。日本ハムは楽天戦を前に首位・西武に0.5差に迫っていたが、楽天戦に2連敗しゲーム差が3に広がってしまった。
27日の敵地ソフトバンク戦でも接戦をものにし6-5で勝利。これによりソフトバンクは4位に転落してしまった。
首位争い、3位争いでつぶし合っていることもあり、最下位・楽天に連敗は上位チームにとってかなりの痛手に。前半戦はある程度勝ちが見込めた対楽天戦だったが、平石監督代行後、粘り強いチームへと変貌を遂げただけに、最下位とはいえ油断が禁物なチームとなっている。