支配下契約勝ち取った鷹・大竹、武器は「球速以上に早く見えるストレート」

支配下登録されたソフトバンク・大竹耕太郎(右)【写真:藤浦一都】
支配下登録されたソフトバンク・大竹耕太郎(右)【写真:藤浦一都】

三笠本部長は「今シーズン、1軍の勝利の貢献してくれる」

 ソフトバンクは29日、育成選手だったルーキーの大竹耕太郎投手を支配下登録することを発表した。背番号は「10」。大竹は同日、ヤフオクドーム内の会見場で会見を行い「今年中の支配下登録を目標に1月から取り組んでまいりましたので、1つ目の目標をクリア出来たことは素直に嬉しく思います。1軍での活躍を期待されての支配下登録なので、そこに対する責任感というか、より一層の強い自覚を持って取り組んでいかないといけないなという気持ちになりました」と意気込みを語った。

 地元九州・熊本の済々黌高校から早稲田大学を経て、2017年の育成ドラフト4位でソフトバンクに入団した大竹。「もともと入団当初から球威にまだまだ物足りなさがあった。フォームの改造から、コーチと二人三脚でやらせてもらって、球速自体も上がってきましたし、これからももっと球威をあげていけたらいいですし、投球に対する球の質以外にもクイックだったり、そういった部分も長所だと思っているので、そういう部分も見ていただけたらと思います」。

 大学時代はほとんど行っていなかったというウエイトトレーニングにも積極的に取り組み、入団当初は130キロ前半だった球速は140キロ前後までアップ。最速は143キロになった。決してスピードで勝負するタイプではないものの、「僕はどちらかというと技巧派と言われるんですけど、ストレートに自信を持っているので、球速以上に速く見えるストレート、あとはコントロールに注目していただけたら嬉しいです。これから1軍で活躍できるように頑張ってまいりますので、応援をよろしくお願いします」と、そのストレートが武器だと言い切った。

 ウエスタン・リーグでは22試合に投げて8勝負けなし、防御率1.87をマーク。28日の練習後に朗報を受け取ったが、「予兆が全くなかった」と、大竹本人はとにかく驚いたという。チームの編成面を取り仕切る三笠杉彦球団統括本部本部長はこの日の会見で「新人ながら入団後しっかりトレーニング積んでもらって、ウエスタンで素晴らしい成績を残してもらっている。1軍の状況の中で今シーズン1軍の勝利に貢献してくれると、評価して支配下契約となりました。シーズン中の支配下契約は、1軍で活躍出来るレベルにあるかないか、というところで判断させてもらっている。今回はまさにそういう評価になった」と支配下登録に至った評価を説明した。

 背番号は「10」。出身の早稲田大学が属する東京六大学は主将が「10」を背負う伝統があり「六大学ではキャプテンの背番号ですので、嬉しいです。10番イコール大竹とイメージを持っていただける活躍をしたい」と語った大竹。アリエル・ミランダ投手、トレードで獲得した美間優槻内野手、松田遼馬投手に続き、今夏4人目の補強となり、支配下登録は上限いっぱいの70人となったソフトバンク。最後の1枠に滑り込んだ大竹は、苦境の鷹を救う存在となれるだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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