大谷が“願掛け”練習用バットで16打席ぶりH「いつも頑張っているんで彼なら…」

第5打席でフェンス直撃の二塁打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
第5打席でフェンス直撃の二塁打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

ややスランプ気味の状態も吐露「ちょっとイメージとはずれがある」

 エンゼルス大谷翔平投手が28日(日本時間29日)、本拠地マリナーズ戦で8回の第5打席に16打席ぶりとなるヒットを放った。試合後、会見に応じた24歳は、快音を響かせたバットが普段練習用として使っているバットだったことを明かし、「いつも頑張っているんで、彼なら打ってくれるかなと思いました」と笑顔を浮かべた。

 第4打席まで15打席連続ノーヒット。「普段通り、打席の中で(ボールを)見ていけない。いい時はいいイメージで入れると思うけど、やっぱりなかなか難しい」と苦戦を強いられた。だが、8回2死走者なしの場面で、左腕エリアスと対峙すると3球目96マイル(約154キロ)速球を痛烈な打球として二塁へ運んだ。

 実は、この打席で使ったバットは、普段は練習で使い込んでいるものでかなり塗装が剥げ落ちたものだった。「普通は弾きが悪くて使わないんですけど」というが、「いつも頑張っているんで、彼なら打ってくれるかなと思いました」と笑顔で話し、ちょっとした“願掛け”をしていたことを明かした。

 久々の快音にも二塁ベース上で首を傾げたが、それには理由がある。実は、打った瞬間は「フェンスを越えるのかなと思った」と明かす。それでも打球にドライブがかかり、結果は二塁打。「越えるのかなという打球が越えないっていうところもそうですし、僕の中で捉えたと思っている打球が安打につながらないところで、ちょっとイメージとのずれがあるのかなと思う。もちろん相手のピッチャーのボールがいいっていうのもあると思うんですけど、ここ数試合に関してはどちらかというと、自分の方に問題があるのかなと思います」と、振り返った。

 イメージのずれは、投手との間だけではなく「打席の中で自分が見逃しているボールに対して、審判とのズレもあると思いますし、キャッチャーとのずれもあると思う」という。

 試合後も打撃に納得がいっている様子ではなかったが、この一打をきっかけにイメージとのギャップを埋めていきたい。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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