登録期限まで2日…7月だけで26選手に動き 駆け込み補強の多さは混戦の証?

トレードで移籍となったオリックス・白崎浩之(左)とロッテ岡大海【写真:荒川祐史、細野能功】
トレードで移籍となったオリックス・白崎浩之(左)とロッテ岡大海【写真:荒川祐史、細野能功】

セ・パ両リーグともに混戦模様の今シーズン

 プロ野球界は後半戦に入り、連日、熱戦が繰り広げられている。セ・リーグは広島が首位を快走しているが、2位以下の団子状態は変わらず。どのチームにも優勝、そしてクライマックスシリーズ進出の可能性が残されていると言っていい。パ・リーグも上位5球団に十分に優勝の可能性が残されているどころか、後半戦に入って最下位の楽天が猛追を開始。全6球団に3位以上のクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が見えている。

 8月が間近に迫るというのに、これほどまでに数多くの球団が僅差で競っていることも珍しい。ここから先、リーグ優勝、そしてCS進出を掴むチームは一体どこになるのか、全くもって予想がつかない状況だ。

 7月も残すところ2日となり、各球団の支配下登録期限が31日に迫っている。そんな混戦模様も要因の1つだろう。今季は登録期限が目前に迫る7月に入ってから、各球団の駆け込み補強が一段と活発だ。金銭を含むトレードが5件成立し、新外国人補強、そして育成から支配下への昇格も行われた。そこで、ここでは各球団が7月に入ってから行った補強を見ていこう(球団発表に基づく)。

【パ・リーグ】
○西武
小川龍也(中日、金銭トレード)
カイル・マーティン(レッドソックス傘下)

○日本ハム
藤岡貴裕(ロッテ、トレード)

○ロッテ
岡大海(日本ハム、トレード)

○ソフトバンク
アリエル・ミランダ(マリナーズ)
美間優槻(広島、トレード)
松田遼馬(阪神、トレード)
大竹耕太郎(育成)

○オリックス
高城俊人(DeNA、トレード)
白崎浩之(DeNA、トレード)
ドン・ローチ(ホワイトソックス傘下)
岩本輝(BCリーグ福井)

○楽天
石橋良太(育成)

 全6球団が補強に動いたパ・リーグの中でも、特に積極的なのはソフトバンクだった。新助っ人として米マリナーズから左腕ミランダを獲得。広島から美間、阪神から松田遼をトレードで補強し、29日には育成ルーキーの大竹耕太郎の支配下昇格を発表した。支配下登録期限が迫る中で、ソフトバンクがこれほど補強に動くことは珍しい。支配下登録は上限いっぱいの70人に。故障者が続出し、3位と4位を行き来しているチームの窮状を表していると言っていいだろう。

 首位に立つ西武は最大の弱点となっているリリーフ陣を補強。中日から金銭トレードで中日から左腕の小川龍也、そしてレッドソックス傘下からカイル・マーティンを獲得。ピンポイントで弱点の補強を乗り出したところに、今季、西武の優勝を狙う本気度が伺える。日本ハムとロッテはそれぞれ、人材にややダブつきのあるポジションと手薄なポジションのニーズが合致。岡大海と藤岡貴裕の交換トレードを成立させた。

セ・リーグはDeNAが積極補強

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