抜群の数字はなくても…NPB外国人投手で屈指の成績を残したスタンリッジ

助っ人として史上8人目のFA権取得、外国人枠から外れるも今季はオファーなし

 2013年オフにスタンリッジは阪神を退団。ソフトバンクに復帰が決まり、2年間投げたのちにロッテに移籍し、なおも2年投げた。

 NPB通算では75勝68敗。阪神に入団以後は8年間で6回規定投球回数に達しており、計算できる選手だった。

 外国人投手の勝利数10傑

1.ヴィクトル・スタルヒン 303勝176敗 率2.09
2.郭泰源 117勝68敗 率3.16
3.郭源治 106勝106敗 率3.22
4.ジョー・スタンカ 100勝72敗 率3.03
4.ジーン・バッキー 100勝80敗 率2.34
6.ランディ・メッセンジャー 94勝76敗 率3.00
7.ジェイソン・スタンリッジ 75勝68敗 率3.31
8.ネイサン・ミンチー 74勝70敗 率3.64
9.荘勝雄 70勝83敗 率4.05
10.ジェレミー・パウエル 69勝65敗 率3.97

 2010年に獲得したメッセンジャーとスタンリッジの2人が、ともに外国人屈指の投手になるとは阪神も想像できなかっただろう。

 NPBでは外国人選手が8シーズンの出場選手登録日数を満たしFA権を取得すると、外国人枠を外れ、日本人選手と同じ扱いとなる。これまで9人しかいない。取得年順。

1996年 郭泰源(西武)
2004年 タフィ・ローズ(近鉄-巨人-オリックス)
2008年 アレックス・ラミレス(ヤクルト-巨人-DeNA)
2009年 アレックス・カブレラ(西武-オリックス-ソフトバンク)
2010年 ブライアン・シコースキー(ロッテ-巨人-ヤクルト-ロッテ-西武)
2011年 許銘傑(西武-オリックス)
2011年 ホセ・フェルナンデス(ロッテ-西武-楽天-オリックス-西武-楽天-オリックス)
2017年 ジェイソン・スタンリッジ(ソフトバンク-阪神-ソフトバンク-ロッテ)
2018年 ランディ・メッセンジャー(阪神)

 今年のスタンリッジは、獲得しても外国人枠を気にしなくていい存在ではあった。しかし、今年11月8日に40歳になるスタンリッジにオファーはなかった。抜群の成績を残したわけではないが、どの球団でもローテを維持し、試合を作ったスタンリッジは、NPBで花開いた外国人投手の一人といえるだろう。

【表】特筆した数字はなくとも… 安定した成績で投手陣を支えたスタンリッジのNPB通算成績

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