エ軍が“終戦モード“の中…格の違いを見せるトラウト、3度目MVPへ最有力候補

エンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】
エンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】

MLB公式サイト記者は30人中25人がトラウトに投票、ベッツに差をつける

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスは2日(日本時間3日)の敵地レイズ戦に2-4で敗れ、痛い4連敗を喫した。7月末のウエーバー手続きを経ないトレード期限までに、正捕手のマーティン・マルドナード、二塁手のイアン・キンズラーを放出するなど、今季はすでに“終戦モード“。だが、そんな中で孤軍奮闘するマイク・トラウト外野手がMVPの最有力候補として圧倒的な支持を得ている。

 エンゼルスがわずか3安打に終わったこの試合、右手首を痛めたトラウトは大事を取って欠場。しかし、ここまで109試合出場で打率.309、30本塁打、60打点、OPS(出塁率+長打率)1.083と圧巻の成績を残している。どんなに苦しい状況でも、チームの勝利のために常に全力を尽くしている。

 当然、米メディアからも高く評価されている。MLB公式サイトは、両リーグの今季MVPを占う記事を掲載。30人の記者が投票を行っているが、トラウトは25人から1位票を獲得し、2位のムーキー・ベッツを大きく引き離した。ベッツも今季は打率.346、25本塁打、57打点、OPS1.085という凄まじい成績でリーグ最高勝率のレッドソックスを牽引している。

 ただ、寸評では「かつては『トラウトは球界で最高の選手なのだろうか?』という声があがっていた。そのことに関して、もはや議論にあがることはない。最も感心させられる点は、トラウトの8シーズン目はキャリア最高であるということで、キャリアハイのOBP、OPS+を記録している。トラウトは、2004年のバリー・ボンズ(145四球)以来では初となる、109試合で最低でも99四球を積み重ねた選手である」と指摘。トラウトがいかに対戦相手から恐れられているかを強調している。

 エンゼルスはプレーオフ進出が絶望的な状況で、開幕直後は大旋風を巻き起こした「打者・大谷」もここにきて当たりが止まっている。それだけに、3度目のMVP受賞が期待されるメジャーNO1プレーヤーのトラウトの凄さは際立っている。

 一方、ナ・リーグではブレーブスの主砲フレディ・フリーマンがロッキーズのノーラン・アレナドを投票でわずかに抑えて現時点でMVP最有力候補に。寸評では「彼はアレナドに本塁打数で10本下回っているが、7月7日以降打率.371を記録している」と評価されている。フリーマンは打率.315、18本塁打、69打点、OPS.926の成績。三塁守備の名手でもあるアレナドは打率.308、28本塁打、80打点、OPS.983で、こちらも今後の活躍次第でMVPが決まってきそうだ。

(Full-Count編集部)

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