田中将大がマルティネス斬り 慎重論のAロッド“手のひら返し”「素晴らしい」

レッドソックス戦で好投したヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】
レッドソックス戦で好投したヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

0-0の3回2死一、二塁のピンチで解説のロドリゲス氏が勧めたのは…

 ヤンキースの田中将大投手は5日(日本時間6日)、敵地レッドソックス戦で先発。3回2死一、二塁の失点危機で、リーグ最多本塁打の主砲J.D.マルティネスを見事空振り三振に仕留めると、試合を中継する米スポーツ専門局「ESPN」で解説を務めるヤンキースOBのアレックス・ロドリゲス氏から称賛を受けた。

 同地区の宿敵を相手に、負ければ同一カード4連敗。そんな重要な一戦で先発マウンドに上がった田中は、3回に試練を迎えた。1死走者なしからベッツとベニンテンディに連続安打で一、二塁のピンチ。続くピアースを空振り三振に打ち取った後、迎えたのはリーグトップタイの今季33本塁打を誇る強打者マルティネスだった。

 ESPNで全米中継された伝統の一戦で解説を務めたのは、メジャー通算696本塁打のロドリゲス氏。首位レッドソックスを牽引する主砲相手に、ヤンキースOBは慎重論を展開した。

「ロマインはタナカと少し話をする最高のチャンスでしたね。塁は空いているぞ、と。一塁は空いていませんが、三塁が空いています。こういうタイプの試合では、次の5球が試合の結末を決定付けてしまうのです。J.D.マルティネスの攻め方は非常に慎重にならなければいけません」

 リーグトップの91打点という勝負強さが光るマルティネスを相手に、満塁策こそがベストだと提言した。

 だが、田中は攻めの姿勢を崩さなかった。フルカウントで迎えた6球目。「この1球は大事です。長打で2得点になる可能性もあります」とロドリゲス氏は警鐘を鳴らしたが、ここで日本人右腕は鋭く曲がるスライダーで空振り三振に斬った。

 最高の結末で締めた田中を、ロドリゲス氏は「すごいスライダーだ! 素晴らしい!」と絶賛。安全策を進言していたが、あっという間の“手のひら返し”を見せた。5回にベッツに特大ソロを浴びた田中は、4回2/3を6安打9奪三振1失点で降板したが、一歩も譲らぬ攻めの姿勢で球団OBを驚嘆させてみせた。

(Full-Count編集部)

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