広島、貯金21に 緒方監督、サヨナラ打の菊池に加え投手陣称賛「よく抑えた」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

阪神勝利でマジック点灯はならずも「ここにきてチームの底力が出てきている」

■広島 3-2 中日(9日・マツダスタジアム)

 広島は9日、マツダスタジアムで行われた中日戦に3-2でサヨナラ勝ちし、同一カード3連勝で貯金を今季最大の21とした。対象チームの阪神が勝ったため、マジック点灯はならなかったが、延長戦の末の劇的勝利に緒方監督は「こういう試合を勝ちきれるということは、ここにきてチームの底力が出てきている」と独走状態のチームに手応えを感じていた。

 広島岡田、中日笠原の両先発が好投し、試合は投手戦となった。岡田は2回に2失点したが、その後は3回から6回まで全て3者凡退と安定した投球で、8回まで5安打2失点、無四球の快投。「岡田が久しぶりにいいピッチングをした」と右腕の名前を挙げた指揮官は「もう少し投げさせたかったけど、あれだけ投げれば十分。次も期待したい」と自身5試合ぶりの勝利を逃しながらも試合を作った岡田を称賛した。

 延長戦に入り、10回には1軍復帰したばかりのジャクソンが2死三塁、11回には一岡が1死満塁のピンチを作ったが、後続を打ち取った。その裏、代打・新井のヒットから代走・上本の盗塁成功などでチャンスを作り、緒方監督が「キク(菊池)があの難しいボールをよく決めてくれた」と振り返ったサヨナラ打につなげた。

 もっとも、指揮官は打のヒーローだけでなく、「ピンチとチャンスが交互にくる中で、11回も厳しいかなという場面でよく抑えてくれた」とリリーフ陣の踏ん張りも勝因に挙げた。

 マジック点灯はならなかったが、5連勝となったチームは2位巨人との差を11.5ゲーム差まで広げた。サヨナラ打を放った菊池の「チーム一丸でつかんだ勝利」という言葉通り、全員野球でチームはリーグ3連覇へ突き進む。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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