元メジャー右腕も唸るプロ注目・小園の才能 大会タイ3二塁打に「物が違う」

阪神OBの藪恵壹氏【写真:岩本健吾】
阪神OBの藪恵壹氏【写真:岩本健吾】

報徳学園が1点を勝ち越した直後の8回裏、聖光学院は…

 報徳学園が点を挙げ、聖光学院が追いつく。両者一歩も譲らぬ試合展開となったが、藪氏は勝負の分かれ目は「8回裏ですね」と指摘する。

「8回裏、1死一、二塁になった時、聖光学院はなんで送りバントをしなかったんでしょうね。守備側の心理を考えると、送りバントで2死二、三塁にされた方が嫌でしょう。試合の展開を考えても、逆転のランナーが二塁にいるプレッシャーは大きいと思います。聖光学院が三度追いついた可能性はあったと思います」

 同時に、この場面で9番・衛藤を遊ゴロ併殺に打ち取り、ピンチを乗り切った報徳学園の2番手・木村勇仁投手にも注目。「木村君は、あの136キロくらいのカットボールに相当自信を持っていそうですね」と振り返る。

「あの場面で、わざわざ首を振って投げていましたからね。実際、素晴らしいカットボールだと思います。ストレートと同じ軌道で、手元でクッと曲がる。高校生ではなかなか打てないですよ。

 報徳学園は左のエース・渡辺君と右の木村君で、タイプの違う2枚看板がいるのは大きいですね。今日も渡辺君は73球で降板しているから、次戦に向けて負担は軽減できる。2人を上手く使っていければ、報徳学園はなかなか面白い存在になるんじゃないですかね」

 2010年夏の甲子園では、準決勝で興南(沖縄)の前に涙を呑んだ強豪は、8年ぶりの聖地でどこまで勝ち進むのだろうか。

(Full-Count編集部)

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