敗戦でも光った巴田のカーブ 大分から熊本まで片道3時間半の自主練で研鑽

大分から熊本まで片道3時間半をかけて捕手・栗山と練習

 仁志監督、河端コーチが褒めた変化球は練習の賜物だ。「日本にいた時にお父さんと練習をしていて、その成果が出たなと思いました。合宿に行った時、カーブもありだと聞いて、次の日から練習していました」と巴田。8月に入ってからは捕手の栗山の元へ行って練習もした。大分県から熊本県まで片道3時間半。「(巴田が)熊本に来て、一緒に練習して。それで結構よくなったと思います」と栗山。カーブも交えた投球練習を50球ほど行った。一緒にとんかつを食べてからバッティングセンターにも行った。1回が無料になったり、ヤフオクドームでの観戦チケットをもらえたりする特典がある「ラッキーポケット」に打球を入れる勝負もして楽しんだ。

 黒星スタートとなったが、随所に好プレーが出た。巴田の投球も日本にとっては明るい材料だ。河端コーチは他の投手への好影響も期待する。

「パワーではどうしても太刀打ちできないところがあると思います。ミーティングの時も言ったんですけど、バッターって、やっぱりタイミングが命。ピッチャーはタイミングをどう外すかが一番。速い球を投げることがピッチャーではなく、タイミングを外すことが一番の抑える能力だと思うので、今日の巴田のピッチングを見て、周りのピッチャーも考えてくれたり、感じたりするところがあったらいいなと思っています」

 大会は始まったばかり。次回登板に向けて、巴田は「今日と同じように変化球も混ぜて、追い込んだら三振を取るけど、追い込むまでは打たせて取るようなピッチングをしたいです」と意気込んだ。目標の2連覇に導く投球を続ける。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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