西武の強さが凝縮された、4番・山川のヘッスラ「僕じゃなくてもやると思う」

気迫のヘッスラを見せた西武・山川穂高【写真:荒川祐史】
気迫のヘッスラを見せた西武・山川穂高【写真:荒川祐史】

延長10回に浅村と山川が一塁にヘッドスライディング、森は「絶対に打たないと」

■西武 7-6 オリックス(14日・メットライフ)

 14日のオリックス戦で劇的なサヨナラ勝ちを飾った西武。先発・多和田が初回にまさかの6失点。劣勢からのスタートとなったものの、8回までに3本の本塁打などで同点に追いつくと、延長10回に森の左中間を破るヒットで一塁走者の山川が激走し、最後はホームへとヘッドスライディング。試合を決めた。

 殊勲の一打を放った森は、お立ち台でこそ「自分も内野ゴロ打ったらヘッドスライディングしようと思った」とおどけていたが、ヴィクトリーロードを登りきった後、「浅村さんのヘッドスライディングでスイッチが入った。山川さんはまさかするとは思わなかった。あれで『絶対打たないと』と思った」と、真剣な眼差しで記者団に語っていた。

 森の心に火をつけた先輩2人のヘッドスライディング。その中でも、2つ目のヘッドスライディングで一塁に残り、サヨナラヘッドスライディングも決めた山川は「あれは当然。あれが『チームで戦う』ということです」と言い切った。「今の自分たちは『勝てばなんでもいい』。残り試合が少ない中、勝つことに意味がありますし。(同点という)あの点差であれ(サードゴロ)を打ったら、僕じゃなくても(ヘッドスライディングを)やると思います」と、特別なことをやったという意識はない。

 辻監督も「一戦必勝。1試合1試合を大事に戦っていきたい」と試合後に語ることが多い中で「一つの勝利への執着心」が、あのヘットスライディングにつながっている。ただ、その「一つの勝利への執着心」と「チームのために」ということは、少し違うと山川は言う。

山川が意識する「自分自身が与えられた役割を全力でこなす」こと

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