西武あと一歩及ばすオリに惜敗 辻監督「そう、毎日ひっくり返せないよ」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

先発の高橋光の次回登板については「ないことはないが、考えます」

■オリックス 4-3 西武(15日・メットライフ)

 西武は15日、本拠地でのオリックス戦を3-4で敗れた。先発・高橋光成が3回までに2本の2ランを浴び4失点。3本のソロ本塁打で1点差に追い上げたが9回2死二塁から代打・栗山がレフトライナーに倒れゲームセット。連夜のサヨナラ勝利へあと一歩及ばなかった。

 試合後に辻監督は「そう、毎日ひっくり返せないよ」と穏やかな表情で口を開いた。「お互いにホームランでの得点だったけれども、よく最後もあそこまで」と、最終回に同点のチャンスを作った場面を振り返った。全幅の信頼を置くベテラン栗山を代打に送ったがレフトライナーに倒れ「ハードラックでした」と、少し悔しさをかみしめながら小声で呟いた。

 先発した高橋光成については「立ち上がり不安なのはわかるけど」と、先発投手の心理を理解した上で「用心が足らない。昨日も今日も、ずっと初球から振ってくるバッターに対して不用意すぎる」と、投球内容に苦言を呈した。

 それでも土肥コーチは「4回以降は良くなっていたね」と、一定の評価は下した。高橋光は「ホームランを2発打たれてしまい、とても悔いが残る」と、悔しさを噛み締めながらも「前回登板より調子は良かった。いいボールもあったし、いい打者と対戦する時はより丁寧に、慎重に投げていきたいと思います」と、自身の投球に手応えを感じつつ、次回登板へ反省を怠らなかった。

 ただ、次回登板については辻監督、土肥コーチとも「ないことはないが、考えます」と慎重な姿勢を見せた。指揮官は「コントロールのところでばらつきもあるし、内容を見ないと不安なところはある。(今回のように)『さあリズムが出来てから頑張ります』では、先発ピッチャーは難しい」と厳しい言葉を並べていた。

 現在、首位に立っている西武。高橋光や16日に先発する今井ら若い力の台頭が、10年ぶりの優勝をより磐石なものへと近づける。厳しい今を乗り越えて、さらなる飛躍を遂げる若獅子の「次回登板」に期待したい。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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