侍U15、3位決定戦で台湾に敗れメダル逃す 清水監督「経験は必ず財産になる」

野球歴2年の左腕・鈴木が先発も制球乱し先制点を献上

 だが、2回に1死から3者連続で四死球を与え、犠飛で先制点を献上。2番手の竹中勇登内野手(倉敷ビガーズヤング)も3回3失点、3番手の藤森粋七丞投手(青森山田リトルシニア)も2回2失点と、コツコツと得点を重ねる台湾打線を最後まで封じることができなかった。一方、打線も台湾の先発リー・ハオユーを攻略できず、終盤に3点を返すのが精一杯だった。前日に頭部に死球を受けた主将の4番、池田陵真捕手(忠岡ボーイズ)の欠場も響いた。

 日本はどの出場国よりも早い大会4日前の8月6日にパナマ入り。他国よりも早めに時差ボケを解消し、コンディションを上げて大会に臨んだ。山下二郎団長や清水監督は「日本とは違うから、何があっても驚かないようにしよう」と選手たちに話し、チームスタッフも選手同士の絆が深まるよう体勢を整えていた。

 打順や守備位置が近い選手を同じ部屋にするなど、7月の国内合宿から世界一を見据えて戦ってきた。パナマ入り後は選手の保護者らが試合の前後におにぎりを用意。日本と違う食事に苦しむ選手もいる中、まさにチーム一丸となって戦ってきたがメダルにはあと一歩届かなかった。

 主将の池田は「技術面では日本が勝っていると思うし、日本の(犠打や走塁を交えた)細かい野球は世界に認められたかなと思う。(世界との差を)感じたのは力の差だけ。ほかでは負けていないと思う。20人全員で全力でやり切った結果なので仕方ない。悔いはないです」と胸を張った。20人全員が今後も高校で野球を続ける予定で「同じメンバーが揃うかどうかは分からないが、今度はU-18に選ばれて世界一になりたい」と、3年後のリベンジを誓った。

 なお、大会を終えての各チームの順位は以下の通り。

1位 米国
2位 パナマ
3位 台湾
4位 日本
5位 キューバ
6位 ドミニカ共和国
7位 ブラジル
8位 オランダ
9位 オーストラリア
10位 中国
11位 ドイツ
12位 南アフリカ

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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