今季残り欠場のダルビッシュに米メディア「正しい選択」「まだ契約は5年ある」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

カブスの唯一の弱点は「先発ローテ」、ダルビッシュ離脱は「痛手」も…

 カブスのセオ・エプスタイン編成本部長は21日(日本時間22日)、ダルビッシュ有投手の今季戦列復帰はないと発表した。上腕三頭筋腱炎で5月から故障者リスト(DL)入りしていた右腕は、19日(同20日)に傘下マイナーでリハビリ登板を行ったが、わずか1イニングで異変を訴えて緊急降板。翌日にMRI検査を受けた結果、右肘のストレス反応と右上腕三頭筋の挫傷と診断され、エプスタイン編成本部長は「ユウの2018シーズンは終了した」と話したという。

 これを受けて、米「Yahoo!スポーツ」では特集記事を掲載。その中で「ダルビッシュの怪我がカブスを厳しい状況に追いやる」と指摘すると同時に、「長い目で見たら正しい選択だった」とも伝えた。

 ダルビッシュは今季8試合に先発し、1勝3敗、防御率4.95の成績だった。5月20日(同21日)のレッズ戦を最後にDL入りして以来、戦列を離れているが、チームは現地21日終了現在、71勝53敗でナ・リーグ勝率1位に輝いている。記事では、それでも「残りのシーズンに彼を失うことは痛手だ」とし、その理由として「今季カブスが唯一苦しんでいるのは先発ローテだ」と言及している。

 今季はベテラン左腕レスターと若手ヘンドリクスが安定感に欠け、キンタナも制球がままならず。7月末にレンジャーズから左腕ハメルズを補強したが、「万全のダルビッシュが復帰すれば、プレーオフに入ってから大きな後押しとなっただろう」とした。

 6年1億2600万ドル(約139億1000万円)の大型契約を引っさげて今季カブス入りした右腕にとって、想像しなかった展開の初年度になってしまったはず。だが、ストレス反応が疲労骨折につながる兆候であることを考えれば、早々に今季を終えることは正しい判断だろう。記事でも、今季投げないという判断はチームとダルビッシュの「双方にとって苛立たしいこと」とする一方、「欠場は正しい選択。まだ契約は5年残っている。つまり、長期的な健康が損なわれない事実は、双方にとってメリット」と先を見据えた見解を伝えている。

 チームが快進撃を続ける中、戦力になれない悔しさは誰よりもダルビッシュが一番強く感じているだろう。その悔しさを晴らすためにも、まずは1日も早い治癒に努め、来季こそ完全復活を遂げるしかない。

(Full-Count編集部)

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