左腕・板川が好救援 横浜高の先輩がスライダーに太鼓判「手が出なかった」

3番手で好救援をみせた侍ジャパン高校代表・板川【写真:荒川祐史】
3番手で好救援をみせた侍ジャパン高校代表・板川【写真:荒川祐史】

大学日本代表を相手に快投、状態は「もっと上がる」

 侍ジャパン壮行試合「高校日本代表-大学日本代表」が28日に神宮球場で行われ、大学日本代表が7-3で快勝した。高校日本代表の3番手として登板した板川佳矢投手(横浜)は、1回2/3を1安打1四球2奪三振で無失点に抑える好救援。試合後、大学代表として出場していた高校の先輩から太鼓判を押されたスライダーに「使っていけると思いました」と自信を深めた。

 5回1死一塁の場面で3番手として登板。横浜高ではエース番号を背負うがリリーフ登板も多く、「走者がいる場面での投球を評価してもらっているので」と気負うことなくマウンドに上がった。最初の打者、勝俣翔貴(国際武道大)を補邪飛に打ち取ると、高校の大先輩・渡邊佳明(明治大)を見逃し三振。マウンドに戻った6回は四球と安打で1死一、二塁としたが、佐藤都志也(東洋大)を空振り三振、辰己涼介(立命館大)を左飛に仕留め、無失点リリーフとした。

 普段は130キロ台後半ながら切れのあるストレートとチェンジアップを駆使してアウトを奪うが、この日はスライダーが冴えた。渡邊を見逃し三振に仕留めたのもスライダー。「試合が終わった後、佳明さんから『あのスライダーは手が出なかった。いいボールだったよ』と言ってもらって、すごく自信になりました」と笑顔を浮かべた。チェンジアップほど自信のある球種ではなかったが、今後は積極的にレパートリーに加えていきたいという。

 侍ジャパンのユニホームを着られることに、プレッシャーではなく、うれしさを感じるという。「甲子園では調子が悪かったのに選んでもらえた。期待されていることがうれしいです。チームでもみんなに頑張ってこいと言ってもらった。チームの代表として頑張りたいです」と、日の丸のついたユニホームを意気に感じている。

 甲子園で敗れた後、横浜に戻って練習を再開。チームメイトとのキャッチボールでフォームを再確認し、状態は急速に上向いた。だが、「もっと上がる感じがしています」と自分の可能性に大きく期待する。本番ではどんな起用をされるか分からないが、貴重な左腕として日本の大きな切り札になる可能性は高そうだ。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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