侍女子“近鉄イズム”最年少17歳捕手が躍動 「チャンスで回って来い」

祖父は元プロ野球選手、大舞台にも緊張感なしの“大物”

 リード面でも、パワーヒッターを相手に変化球をうまく使って凡打の山を築き、先発の石村奈々投手(履正社高)との高校生バッテリーで3回1安打無失点と試合を作った。試合に出場しない時にもベンチで正捕手の船越千紘捕手(平成国際大)の配球を勉強。「今日はインコースを相当使って、高校では使わない配球をしました。楽しかったです」と充実感いっぱいの表情だった。

 1965年ドラフト1位で投手として近鉄に入団した祖父の田端謙二郎さんのDNAを受け継ぐ大型捕手は、肝っ玉が座っている。試合前に橘田恵監督から「緊張してる?」と聞かれると、「いえ」と笑顔で即答。「大物になるぞ」と指揮官から声を掛けられた。

「今日結果を残さないと、次はないと思い、チャンスをものにしたいと思いました」という言葉通りの結果を残した。怖いもの知らずの17歳は今大会3試合に出場して6打数3安打5打点。若い選手たちの活躍に、橘田監督は「いい悩みが増えました」とうれしそうに笑った。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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