永田監督も認めるムードメーカー 打率8割超の“元気印”が抱く思いとは…

侍ジャパンU-18代表・奈良間大己【写真:福谷佑介】
侍ジャパンU-18代表・奈良間大己【写真:福谷佑介】

練習中に大きな声で雰囲気作り「プレー以外でも…」

 9月3日から宮崎市内で行われる「第12回 BFA U-18アジア選手権」。2大会連続優勝を狙う侍ジャパンU-18代表は2日、試合会場となるKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で約2時間の練習を行い、香港との初戦に向けて調整を行なった。

 アジア頂点を目指す18人の若き侍たちは、和気あいあいとリラックスしたいいムードで練習に汗を流したが、その中で一際目立つ選手がいた。グラウンドに響きわたる甲高く、そして大きな声。声の主は、吉田輝星(金足農)や藤原恭大(大阪桐蔭)、根尾昂(大阪桐蔭)といった注目を集めている選手ではない。二塁手の奈良間大己(常葉大菊川)だ。

 侍ジャパンU-18代表のムードメーカーであり“元気印”。練習中のシートノックでは、ノックを受けた仲間に次々と声をかけ、フリー打撃中にも打席に立つ選手に向かって声を送る。時には、チームメートを“イジって”グラウンド上が笑いに包まれることも。ほどよい緊張の中に和やかな雰囲気が漂うのは、この奈良間の“声”によるところも大きい。

「自分の特徴、カラーとして元気を出すということは徹底しています。常葉大菊川でもキャプテンとしてやってきたことです。チームの雰囲気を良くするというのが僕の役割。プレー以外でも、そういう部分を出せたらいいと思っています」

 奈良間の声に、自然とみんなの表情が緩む。練習を見守っている報道陣もしかり。永田裕治監督も「奈良間が中心となって元気を出してくれて、活気がある」と、その存在感を認めている。

 もちろん元気だけでなく、そのプレーにも光るものがある。本来は遊撃手だが二塁の守備にも長け、シュアな打撃も持ち味だ。静岡県大会では22打数18安打、驚異の打率.818をマーク。身長172センチ、66キロと小柄ながら、県大会では2本塁打を放つなど、パンチ力も兼ね備えた魅力溢れる選手だ。

 2日の公式練習後、「気持ちは高まってきています。チームは勝つ姿勢に入っている。明日からの試合は勝たないといけない試合。勝つために、自分のやるべきことをやりたいと思っています」と語った奈良間。チームを盛り上げる元気印の働きぶりにも注目したい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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