輝かしい経歴も…明大で「悔しい」指名漏れ、JR東海からプロ入り目指す23歳
来年は都市対抗で試合出場へ「まずはJR東海でレギュラーを取る」
卒業後は社会人野球の名門、JR東海に入社。新たなスタートを切ったが、技術面では足りないことだらけだという。
「守備はある程度できると思っていたのに、チームに合流したら全然だめでした。スピードと正確さが足りない。実力不足を感じました」
2016年にドラフト1位指名を受け阪神に入団し、セ・リーグ新人王を獲得した高山俊外野手とは、明大でともにプレーした。打撃不振により2軍調整が続く先輩の姿に、プロの厳しさを痛感しているという。
「大学時代、高山さんと一緒にプレーして『やばいな』と思うくらい上手かったのに、今苦労している。『すごい世界なんだな』と思います。この辺でくすぶっていたらプロなんて言っていられない。これからは打撃、守備ともにまだまだ磨いていかないといけないと思います」
今大会はけがの影響で試合に出場することは叶わなかった。それでも、ベンチで大舞台を経験し、来年は東京ドームのグラウンドに立つことを誓う。
「グラウンドとスタンドが一体となっていて驚きました。一つ一つのプレーの大切さ、1球に対する重みを感じています。今はあの観衆の中で活躍したいという気持ちしかありません。まずはJR東海でレギュラーを取ることを目標にしています」
悔し涙を流したドラフトを乗り越え、社会人野球の舞台で挑戦を続ける23歳は、今後どのような成長を遂げるのか。その未来が楽しみだ。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)