【パ・リーグお仕事名鑑】35歳での転身 「好き」を仕事にした西武の40周年記念事業担当は元高校球児

メットライフドームエリア改修計画の推進役に

 ライオンズが埼玉に拠点を移してから今年で40周年となり、その周年記念事業の1つとして「メットライフドームエリア改修計画」が昨年11月に発表された。この計画では、本拠地のボールパーク化と、練習施設整備による選手育成の強化を推進しているが、今年2月にその専任部署である「ボールパーク推進部」が新設され、丸山さんは同部署に配属された。

「改修事業自体は何年も前から構想として存在していて、私自身も新部署ができる1年くらい前から参画しています。私は営業部の仕事を兼務していました。工事が始まり、いよいよ改修事業が本格化してきたということで、今年の2月から専任となりました」

 現在、建設会社とのやりとりや、業務が改修工事の影響を受ける社内各部署とのコミュニケーションが主な仕事だ。どのスタッフも、球団の一大事業に参画することに大きなやりがいを感じているという。

「ライオンズとしてこれだけの改修事業を行うのはこの40年で初めてのことですし、おそらくこの規模の改修は今後しばらくないはずなので、そのような事業に関われることは非常に有難いですね。一方で、それだけの投資をするからには、それなりのリターンも求められますから、当然ながら責任やプレッシャーも感じています。また、営業部時代は球団のマネタイズを中心に考えていく仕事の仕方でしたが、今はファン・スポンサー・地域・グループ会社など様々なステークホルダーのことをより一層意識する必要もあるので、また違った大変さもあります」

 球団事務所が入っているオフィスビルも拡張が予定されている。数年後には、スタッフが働く環境も一変することになり、モチベーションの向上にもつなげられるのではと期待しているそうだ。

「球団スタッフはみんな日々の仕事に追われているので、それぞれ『球団をもっとよくしていきたい』という想いは持ちつつも、なかなかお互いのコミュニケーションが足りていない現状もあったりすると思います。そんな中で、改修事業が未来に向かって想いを共有するきっかけになれる気もしています。まだ実感のないスタッフも、工事が進んで改修が現実のものとして見えてくると、だんだん自分事として捉えてくれるようになるんじゃないかなと」

歴史を重んじながらも、新しい時代を作り出す

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