西武・松井稼、25年間で最も印象に残る投手は「やっぱり松坂大輔」

引退会見を行った西武・松井稼頭央【写真:荒川祐史】
引退会見を行った西武・松井稼頭央【写真:荒川祐史】

9月15日の登録抹消後に引退決断「自分と向き合う時間があって」

 今季限りで現役を引退する西武の松井稼頭央外野手が27日、メットライフドームに隣接する球団施設内で引退会見を行った。1993年ドラフト3位でPL学園高からプロ入りしてから25年。プロのキャリアをスタートさせた西武で現役に幕を降ろすことを決めた松井稼は「生まれた場所、育ててもらった球団と思っていた。アメリカにいる間もいつか戻ってプレーしたいと思っていた。やめるなら、ここ(西武)でやめたいと思っていた」と語った。

 現役引退を決意したのは、9月15日に出場選手登録を抹消された後だという。「ここ数年、毎年毎年、1年が勝負として自分の中でやってきた。楽天を退団して西武に来て、勝負の年かなと思って過ごして来た。9月に抹消になりまして、そこで初めて自分と向き合う時間が、考える時間があって、そろそろ今年で引退かな、辞める時が来たなと決断した。本当に悩みましたけど、とうとうこの時が来たなと自分の中で感じた」と、引退を決断した裏側を明かした。

 プロのキャリアをスタートさせた西武で、現役生活に幕を降ろすことに。2011年から7年間、楽天でプレーし、今季から西武に復帰した。「高卒で西武ライオンズに声をかけていただき、生まれた場所であり、FAでアメリカに挑戦しましたけど、育ててもらった球団と思っていました。アメリカ生活7年間でしたけど、いずれかは日本に戻ってプレーしたいという気持ちを持ってやってきた。楽天さんから声をかけていただき、7年間、素晴らしいチーム、素晴らしいファンの下、貴重な時間を過ごさせていただいた。そして、最後、辞める年に古巣西武ライオンズに声をかけていただいたということは、何か運命なのかなと思います」と、古巣・楽天への感謝も交え、心境を語った。

 印象に残る打席に、1995年4月9日の日本ハム戦でのプロ初打席初安打初打点をマークした打席を挙げた松井稼。印象に残った投手を問われると「やっぱり松坂大輔」と、かつてのチームメイトで、中日の松坂大輔投手の名前を挙げた。

 松井稼がメジャーに挑戦した2004年から3年後の2007年に松坂もメジャーへ。松井稼の日本球界復帰まで4年間、共に米国でのチャレンジを続けた。3月14日のオープン戦では、中日に移籍した右腕との対戦も叶い「大輔とはアメリカでも対戦しましたし、今年オープン戦ですけど、対戦することができました。やっぱり同じチームで一緒にやっていたという気持ちの中、ここで勝負が出来るのか、と非常に楽しみにしていました」と感慨深げに語っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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