“松坂世代”が、平成最後の年に次々引退… NPBで残る現役選手は9人に

中日・松坂大輔【写真:荒川祐史】
中日・松坂大輔【写真:荒川祐史】

村田の引退から杉内、後藤、小谷野、矢野と続々と引退を表明

 2018年シーズンも残りわずか。セ・リーグは広島が3年連続の優勝を決め、パ・リーグは西武がマジックを減らして10年ぶりのリーグ制覇が目前に迫ってきている。秋の風を感じる中でも熱い戦いが続く一方で、“平成最後の年”でユニホームを脱ぐ決断をした選手も現れている。

 例年以上にビッグネームの現役引退の知らせが続いている今季だが、これまで球界の先頭を走り牽引してきた一大世代もまた、多くの選手が引退の決断を下している。1980年、1981年生まれ。そう、中日の松坂大輔投手を筆頭に錚々たる顔ぶれが球界を彩ってきた“松坂世代”である。

 まず現役に別れを告げたのは、巨人を退団し、ルートインBCリーグの栃木でプレーしていた村田修一内野手。NPB復帰を目指してプレーを続けていたものの、その思いは叶わずにユニホームを脱ぐことに。村田の引退発表後、巨人の杉内俊哉投手、DeNAの後藤武敏内野手、そして、27日にはオリックスの小谷野栄一内野手と引退が発表。さらに、28日には日本ハムの矢野謙次外野手の引退も発表された。

 これまで数多くの選手が球界を沸かしてきた“松坂世代”だが、今季で37歳か38歳。大ベテランの域に達しており、これも時代の移り変わりというものか。これで今季を限りに、一気に5選手が現役を退くことになる。世代の中心である松坂は今季ここまで6勝をマークして復活を遂げ、現役を退く“仲間たち”の分までプレーすることを誓っており、来季も現役を続けることになるが、現段階で球界に残る“松坂世代”は11人。久保康友は米独立リーグ、梵英心は社会人野球のエイジェックに属しており、NPB球団所属は9人になる。

 今季限りでの引退を決めた5選手を除く現役の“松坂世代”と、それぞれの今季の成績は以下の通り。

松坂大輔(中日)
11試合6勝4敗0セーブ0ホールド 防御率3.74

工藤隆人(中日)
73試合15打数2安打0本塁打1打点 打率.133

藤川球児(阪神)
50試合4勝3敗2セーブ20ホールド 防御率2.45

実松一成(日本ハム)
1試合0打数0安打0本塁打0打点 打率.000

久保裕也(楽天)
25試合1勝0敗1セーブ3ホールド 防御率1.71

渡辺直人(楽天)
65試合89打数18安打1本塁打10打点 打率.202

館山昌平(ヤクルト)
4試合0勝3敗0セーブ0ホールド 防御率6.75

永川勝浩(広島)
19試合1勝0敗0セーブ5ホールド 防御率5.06

和田毅(ソフトバンク)
1軍登板なし

久保康友(米独立リーグ)

梵英心(社会人野球エイジェック)

 今後、各球団の来季に向けた編成が進められていく。この先どうなるかは読めないものの、この“平成最後の年”に、平成の野球界を彩った名選手たちが、次々に第一線を退くのは、なんとも寂しいものだ。来季、何人の“松坂世代”が、ファンに夢と希望を与えてくれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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