WCゲーム先発に田中を激推し 地元テレビ局記者が持論展開「必要であれば救援が」

ヤンキースの田中将大【写真:Getty Images】
ヤンキースの田中将大【写真:Getty Images】

「ディビジョンシリーズを見据えてもタナカが最もふさわしい」

 ヤンキースの公式戦中継局である「YESネットワーク」が、アスレチックスとの対戦が決まっているア・リーグのワイルドカード(WC)ゲームで先発する投手について討論を行った。同局の記者、フィールドレポーター、デジタル・メディアクリエイターの3人がそれぞれ先発投手を推薦してプレゼン。田中将大投手を推薦したのは、ルー・ディピエトロ記者だった。

 田中は9月に入って最初の3登板では3勝、21イニングで自責点1と抜群のピッチングを見せたが、その後の2登板で0勝1敗、自責点8。2試合とも5回もたずマウンドを降り、再び投球内容が悪化している。しかし、ディピエトロ記者は、「私のチョイスはマサヒロ・タナカです。昨年は崖っぷちに追い込まれていた本拠地でのクリーブランド(インディアンス)戦で、彼は7回を無失点に抑えました」と、圧巻の投球を見せた昨年のポストシーズンを引き合いに出し、短期決戦で見せる田中の勝負良さについて触れた。

 同時に「昨年のワイルドカードのことを思い出してください。必要であれば、8回2/3を救援投手たちが投げてくれると、ヤンキースは証明しました」と、もし田中が短いイニングで降板したとしてもヤンキースのブルペンは信頼が置けると力説。昨季WCゲームでのツインズ戦では、セベリーノが1回に1死を奪っただけで3失点を喫して降板したが、救援陣がつないで逆転勝ち。今回も田中の出来が悪いと見たら、序盤から継投に出ても勝機はあるとした。

 昨年のポストシーズンでの田中の集中力と圧倒的なピッチングは、やはり評価が高い。ディピエトロ記者は「現状で求められる、一番好調な投手は誰なのか。その一方で、球界最高のチーム(レッドソックス)と5戦行うシリーズにおいて、必要になり得る要素は何なのか。こういった状況における最高の組み合わせを考えると、マサヒロ・タナカこそが(ワイルドカードの先発投手に)最もふさわしいと思います」と結んだ。

 先発スケジュールを見ても、ファンの意見を聞いても、後半戦好調な左腕ハップが先発するとの見方が強いが、WCゲームを勝ち上がった場合、リーグ最高勝率のレッドソックスと地区シリーズで対戦する。チーム勝ち頭の19勝を挙げたセベリーノとハップをレッドソックス戦に温存する戦略的見地から、田中のWCゲーム先発を予想する声が多いのも事実。実際に発表されるまでは、ファンや関係者の議論は尽きそうもない。

(Full-Count編集部)

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