西武・辻監督、歓喜の胴上げ 亡き森コーチへ捧ぐ「今年こそ勝つんだと」

胴上げされた西武・辻監督【画像:(C)PLM】
胴上げされた西武・辻監督【画像:(C)PLM】

日本ハムに敗れるも、試合中にソフトバンクが敗れてV決定

 西武が10年ぶり22度目の優勝を決めた。優勝マジックを1として、敵地・札幌ドームで日本ハム戦を戦った西武だったが、試合中に、マジック対象チームのソフトバンクがロッテにまさかの敗戦。西武も4-1で日本ハムに敗れたものの、長いシーズンを戦い抜いた末の10年ぶりのリーグ制覇に、歓喜の輪が出来上がった。

 前回優勝した2008年も札幌ドームで歓喜の瞬間を迎えていた西武。この時も西武は日本ハムに敗れながら、オリックスが楽天に敗れたことで優勝が決まっていた。まさに10年前の再現のようなV決定。就任2年目で、2008年以来のリーグ優勝に導いた辻発彦監督にとっても歓喜の胴上げに。1年間、辛く厳しい戦いをくぐり抜けてきた選手たちの手によって8度、宙を舞い、歓喜の瞬間を迎えた。

 歓喜の胴上げのあと、優勝監督インタビューに臨んだ辻監督は「いやあ、この日がいつ来るかと望んでいましたけど、選手たちは私のミスもありましたけど、助けてくれました。みんなには感謝の気持ちです。ありがとうの一言に尽きると思います。昨年就任してBクラスに低迷していた時期もあった。個々の能力ある選手が多く、どう引き出せるか。個性を伸ばせば、と思ってここまできました。失敗しても前を向く姿勢が必要だと学びました。8月の中盤から追い上げられ、苦しい戦いが続く中でこれだけ連勝する力がある。この経験がこれからもっと強くなる源になると思います」と語った。

 昨年6月には、森慎二投手コーチ(当時)が急逝。優勝インタビューで亡き森コーチについて問われた指揮官は「特にピッチングスタッフは森慎二コーチの血というのが非常に大きくて、昨年はAクラスには入りましたけど、日本シリーズにも行けず、今年にかける気持ちはピッチャー、我々、監督、コーチ陣も、球団も今年はぜひ、40周年は勝つんだという気持ちを持って戦っていました。選手の頑張りと、全国のラインズファンの熱い声援とパワーをいただき、やっと今日ここに優勝することができました。ありがとうございました」と話していた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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