中日・岩瀬仁紀は「ずっと野球小僧」 元同僚の山崎武司氏が語る鉄腕の凄さ

中日・岩瀬仁紀【写真:荒川祐史】
中日・岩瀬仁紀【写真:荒川祐史】

史上初の1000試合登板で引退へ、一番凄いのは「1年間続けられる体」

 中日の岩瀬仁紀投手が2日、今季限りでの現役引退を正式に表明した。史上初の1000試合登板を達成した鉄腕は、史上最多の通算407セーブをマーク。1001試合のうち先発は1試合のみで、デビューした1999年から2013年まで15年連続50試合以上登板とリリーバーとしての野球人生を全うし、防御率2.31という偉大な成績でユニホームを脱ぐことになった。

 NPB史上最高の救援左腕は、なぜ偉大な現役生活を送ることができたのか。1987年~2002年、2012年~2014年と中日でプレーし、自らも44歳まで27年間、通算403本塁打を放つ強打者として打席に立ち続けた野球解説者の山崎武司氏は「岩瀬はずっと野球小僧」と独特の表現で敬意を表した。

 中日では、岩瀬の1年目から足掛けで7年間、チームメートだった山崎氏。1番の凄さは、丈夫な体にあるという。

「1年間続けられる体というのは、決して大きい体ではないけど、素晴らしい。あと、岩瀬を見てきて思うのは、ずーっと野球小僧なんだよね。ずっと野球のことばかりやってる。とにかく休まずにトレーニングしているなっていう印象だよね」

 すべての時間を野球に割く。だからこそ、怪我をしない体を維持できてきたのだろう。もっとも、山崎氏も怪我が少なく、楽天時代の2007年には39歳で本塁打王、打点王の2冠に輝いた経歴を持つが、アプローチは全く違うという。

「岩瀬は俺とは全く反対のやり方。オフになっても、ちょっと休んだらすぐに練習して……ということをずっとプロに入ってからやり通した。俺はオフはしっかり遊んで、というタイプだったから。ピッチャーの考えていること、岩瀬の考えていることは、俺には分からないこともたくさんあるけど、それで結果を出してきた選手だから見習うところもたくさんあった。1000試合登板なんてやった選手はいないわけだから、間違いなく大記録だよね」

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