鷹・本多が涙の引退会見 決断の要因は「首の痛み。納得する動き出来なくなった」

長谷川勇也から花束を手渡され、涙を流す本多雄一(右)【写真:福谷佑介】
長谷川勇也から花束を手渡され、涙を流す本多雄一(右)【写真:福谷佑介】

瞳潤ませ「後悔はないけど、寂しさはあります」決断時期は「ここ最近」

 今季限りでの現役引退を決めたソフトバンクの本多雄一内野手が3日、ヤフオクドーム内で引退会見を行った。2005年に大学生・社会人ドラフト5位でソフトバンク入りした本多は2度の盗塁王に輝くなど、正二塁手としてチームを支えてきた。2013年のWBCにも出場したが、近年は首の故障などもあって出場機会が減り、鷹一筋13年の現役生活に幕を降ろすことに決めた。

 この日、13年間慣れ親しんだヤフオクドームで会見を行った本多。引退を決断した要因について「13年間やらせていただきまして、12年に首を痛めてから6年プレーしてきた。3、4年は痛みが出たり出なかったり、出たら薬を飲みながら続けて来た。去年くらいから、今年は特に痛みが出る回数が多くなった。やる気はあったんですけど、体は反対に痛みが出て、納得する動きができなかった。退く決断をしました」と語った本多。

 引退決断した時期を問われて「決めたくはなかったですけど、決めないといけないのが現実で。まだやれるんじゃないかとずっと考えてました。でもやっぱり、首のことを考えると痛み出て野球ができない時期が続くのがもう嫌だと、気持ち的に沈む時期があって決断に至りました。(球団に伝えたのは)ここ最近です」と瞳を潤ませながら、時折、言葉を詰まらせながら、悩ましかった胸の内を明らかにした。

「正直この日が今くるかと、自分でも信じられないです。走馬灯のように蘇ってます。後悔はないです。13年の思い出、苦しい時、嬉しい時。その嬉しい時のために13年間やってきた。後悔はないですけど、寂しさはあります」とした本多。会見の最後には同級生の長谷川勇也が花束を持って現れると、たまらず大粒の涙を流した。華麗な守備と俊足を武器としたプレーだけでなく、真摯な人間性もあってファンにも愛された名内野手がユニホームを脱ぐ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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