大谷の二刀流1週間は控えMLB選手1年分に相当? 米メディア「最も奇抜な統計」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

打者としてメジャー1年目で打率.285、22本塁打、61打点の成績を残した大谷

 エンゼルスの大谷翔平投手は今季全米で二刀流旋風を巻き起こした。打者として104試合に出場して326打数93安打22本塁打61打点、打率.285の好成績を残し、4月と9月の月間最優秀新人にも輝いた。右肘の靭帯損傷のため投手としては10試合の登板にとどまったものの、4勝2敗、防御率3.31という結果を残した。

 ベーブ・ルース以来、メジャーに100年ぶりに現れた二刀流として様々な伝説を残した大谷だが、米メディアは衝撃のデビューウィークに残した圧巻の記録にスポットライトを当てている。

「MLBシーズンで最も奇抜な統計」と特集したのは米誌「スポーツ・イラストレーテッド」だった。データや統計を重視するメジャーで、特集では今季も生まれた様々なデータに注目している。

 安打よりも三振数が多かった投高打低のシーズンだったこと、ナ・リーグ西地区最下位のパドレスに打率2割6分に到達した(300打席以上立っている)打者がいなかったこと、今季リーグ最多となる48本塁打を放ったアスレチックスのクリス・デービス外野手の打率が4年連続で.247を記録したこと、そして、ナ・リーグサイ・ヤング賞有力候補のメッツのジェイコブ・デグロム投手が10勝9敗ながらWARで10.1という凄まじい成績を残したことなど、今季生まれた数々のデータを紹介している。

 WAR(Wins Above Replacement)とはセイバーメトリクスの指標で、その選手が代替可能な選手に比べてどれくらい勝利を生み出すかを表している。攻撃、守備、投球面のあらゆる数字を加味して複雑な計算式で算出する。この数値が高いほど優秀な選手とされる。

 そして、大谷も現在メジャーで最も重要視される指標でいきなり伝説を残していた。

「ショウヘイ・オオタニはWAR1.0相当の1週間を過ごした」と特集では注目。大谷は控えメジャー選手1シーズン分の働きをわずか1週間でしてのけたというのだ。

「小さなサンプルサイズもまた、興味深いものだ。ショウヘイ・オオタニのメジャーリーグ最初の1週間のように。彼は打席では3試合連続で本塁打を放ち、それからアスレチックス相手に7回無失点、12奪三振の投球をしたのだ」と記事では振り返っている。

 スプリングトレーニングでは打率.125、防御率27.00と苦しみぬいた大谷だが、開幕直後には大爆発。投打に渡り、鮮烈極まりない活躍を見せた。この1週間の働きは控えメジャー選手1シーズン分の貢献に相当したという。

 ア・リーグ新人王の有力候補にその名が挙がる大谷。開幕序盤のインパクトでア・リーグ週間最優秀選手にも選出されていたが、まさに記録にも記憶にも残るセンセーショナルなデビューだったと言えそうだ。

(Full-Count編集部)

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