RソックスMVP候補はプレー以外もMVP級!? 敵地ファンへの神対応に「ナイスガイ」
ヤンキースファンが落とした携帯を拾いハイタッチ
■レッドソックス 16-1 ヤンキース(日本時間9日・ニューヨーク)
レッドソックスは8日(日本時間9日)の敵地での地区シリーズ第3戦ヤンキース戦に16-1で大勝し、2勝1敗で宿敵に王手をかけた。この試合ではMVP最有力候補のムーキー・ベッツ外野手が試合中に痛恨のミスを犯したヤンキースファンへ粋な計らいを見せ、「ナイスガイ」と米テレビ局に称賛されている。
この日、5打数2安打2打点と活躍したベッツ。完全アウェーの敵地ヤンキースタジアムで人格者ぶりが滲み出てたのは2回の守備のシーンだった。
ヤンキース先頭打者のスタントンがライトに特大のファウルフライを放った。大飛球にベッツが猛ダッシュで追いかけたが打球は一塁内野席に飛び込んだ。この際、ファウルボールをキャッチしようとした男性ファンがフィールドに携帯電話を落とすハプニングが起きた。
スキンヘッドの男性はレプリカユニフォームを着用した筋金入りのヤンキースファンだったが、ベッツはフィールドに落ちた携帯をわざわざ拾うと、男性ファンに返却。まだ1点リードの緊迫の展開の中、ファンと握手した挙句、グラブでハイタッチまでする神対応ぶりを見せた。
これに反応したのは中継していた地元テレビ局「TBS」だった。
実況は「ムーキーは携帯電話を返しましたよ。ナイスガイですね」と絶賛。解説のロン・ダーリング元投手は「携帯電話がなければ生きていけませんからね」と語ると、実況は「そうです。大きな損失です。ムーキー・ベッツはハイタッチもしましたね。ヤンキースファンにとっても価値のあることだったと思いますよ」と感心していた。
レギュラーシーズンでは打率.346、32本塁打、80打点、30盗塁とトリプルスリーを達成したベッツはア・リーグMVP最有力候補に推されている。強力打線をけん引するリードオフマンは宿敵の牙城で見せた粋な計らいでアメリカで話題を呼んでいる。