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打者DeNAソト、投手G菅野が圧倒… セイバー目線で選ぶ9、10月のセ月間MVP

広島が3連覇、ヤクルト、巨人がクライマックスシリーズ進出を決め、阪神が17年ぶりの最下位となったセ・リーグ。9月、10月のチーム成績は以下の通りです。

巨人菅野が月間3完封でセ46年ぶりシーズン8完封! DeNA東も大健闘

〇9月10月月間MVP セ・リーグ投手部門

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菅野智之(巨人)
登板7 先発6 4勝1敗 完封3 防御率1.10
WHIP 0.84 被打率.178 FIP2.26 QS率 83.3%
奪三振44 被本塁打1 RSAA 9.44(すべてリーグ1位)
奪三振率8.08

 候補選手は10名ですが、今月は菅野の数値が他を圧倒し、NPB公式でも最有力候補となるでしょう。なお、菅野は、このコラムにおいては5月、8月にも月間MVPに推挙され、今回で3回目の推挙なのですが、本家NPB公式の月間MVPはまだ一度も受賞していません。

 菅野は月間3完封を記録するなど抜群の安定感を見せ、巨人のCS進出に大きく貢献しました。シーズンでも8完封を記録し、これは1978年の鈴木啓示(近鉄)以来40年ぶりの記録となります。ただパ・リーグは指名打者制であることから、投手の打順で代打が送られるリスクはセ・リーグよりも少ないでしょう。そこで、セ・リーグでの記録を紐解くと、1972年の稲葉光雄(中日)以来46年ぶりということになり、投手分業制が進んだ現代では、かなりレアな大記録であると言えるでしょう。

 そして菅野は15勝で、大瀬良大地(広島)と並び、最多勝を獲得しています。そこで両投手のシーズン成績を沢村賞選考基準と比較しながら紹介します。
(カッコ内は選考基準)

登板数 菅野28 大瀬良27(25試合以上)
完投数 菅野10 大瀬良 2(10試合以上)
勝率 菅野 .652 大瀬良.682(6割以上)
投球イニング数 菅野 202 大瀬良 182(200イニング以上)
奪三振 菅野 200 大瀬良 159(150以上)
防御率 菅野 2.14 大瀬良 2.62(2.50以下)

 菅野は勝利数も含め7項目すべてをクリアしており、2年連続の沢村賞受賞は当確と言えるでしょう。なお7項目すべてクリアしての受賞は、2011年に田中将大(楽天)以来ありません。また今年より補則項目として設定された「7回以上投げて自責点3以内」で記録される沢村賞式クオリティスタートにおいても菅野が上回っています。

菅野17(63.0%)大瀬良15(55.6%)

 ちなみにパ・リーグは以下の通り。

岸孝之(楽天)14(60.9%)
菊池雄星(西武)13(56.5%)
則本昴大(楽天)13(50.0%)

 9月以降の成績でもう一人ピックアップしたいのは、東克樹(DeNA)です。5回登板し、2勝0敗、防御率1.74でしたが、セイバーの指標を見ると優秀な成績を修め、特に奪三振率は菅野を上回っています。

被打率.189 FIP 2.96 RSAA 3.57(すべてリーグ2位)
WHIP 0.84 QS率83.3% 奪三振44(すべてリーグ3位)
奪三振率8.08(リーグ1位)

 これで東のシーズン通算成績は

勝敗11勝5敗
防御率2.45(リーグ2位)
WHIP1.12(リーグ3位)
QS率62.5%(リーグ5位)
奪三振率9.06(リーグ1位)
FIP3.02(リーグ2位)
RSAA31.99(リーグ2位)

 となり、セ・リーグ最優秀新人選手の最有力候補と言って差し支えないでしょう。(順位は規定投球回数到達者内でのもの)

鳥越規央 プロフィール
統計学者/江戸川大学客員教授
「セイバーメトリクス」(※野球等において、選手データを統計学的見地から客観的に分析し、評価や戦略を立てる際に活用する分析方法)の日本での第一人者。野球の他にも、サッカー、ゴルフなどスポーツ統計学全般の研究を行なっている。また、テレビ・ラジオ番組の監修などエンターテインメント業界でも活躍。JAPAN MENSAの会員。一般社団法人日本セイバーメトリクス協会会長。

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