巨人菅野のCS史上初ノーノーは空前の記録 PSで達成はメジャーでも2度だけ

巨人・菅野智之【写真:Getty Images】
巨人・菅野智之【写真:Getty Images】

山田に1四球与えただけの準完全試合、レギュラーシーズンから41回連続無失点&4戦連続完封

 巨人・菅野智之が、10月14日のCSファーストステージ、ヤクルト戦でノーヒットノーランを達成。歴史的な快投を見せた。

 レギュラーシーズンでのノーヒットノーランは、今年7月27日の巨人-中日戦の山口俊まで90回記録されているが、ポストシーズンの単独でのノーヒットノーランは史上初。しかも菅野は7回2死から山田哲人に1四球を与えただけの準完全試合だった。

 ポストシーズンのノーヒットノーランは複数の投手での記録も、2007年11月1日の日本シリーズ中日-日本ハム第5戦で、山井大介-岩瀬仁紀の継投で完全試合を達成した例があるだけだ。まさに空前の記録と言えるだろう。

 ちなみにNPBではノーヒットノーランは、単独の投手が記録し、勝利した場合のみ記録として登録されるが、MLBでは複数の投手による無安打試合や、勝利がつかなかった場合も「ノーヒッター」として記録される。MLBでは、継投の記録12回を含め、299回ノーヒッターが記録されているが、このうちポストシーズンでのノーヒッターは以下の2例しかない。

◯1956年10月8日 ワールドシリーズ ヤンキース-ドジャース第5戦 ドン・ラーセン(完全試合)

◯2010年10月6日 ナショナル・リーグ 地区シリーズ フィリーズ-レッズ第1戦 ロイ・ハラディ(1与四球のみの準完全試合)

 菅野はレギュラーシーズン終盤から全く打者を寄せ付けていない。

◯9月22日 ヤクルト戦(東京D)
9回133球 5安打2四球9三振 自責0

◯9月28日 DeNA戦(東京D)
9回103球 5安打2四球2三振 責0

◯10月4日広島戦(マツダ)
9回119球 4安打0四球11三振 責0

◯10月9日阪神戦(甲子園)
1回 12球0安打0四球0三振 責0(救援)

◯10月14日ヤクルト戦(神宮)
9回113球 0安打1四球7三振 責0 ※

※CSファーストステージ

 9月15日の横浜スタジアム、DeNA戦の3回に1失点してから、救援登板1試合を含め、32イニング無失点でレギュラーシーズンを終了。そしてCSファーストステージでノーヒットノーラン。合わせて41イニング連続無失点。先発4試合連続完封を記録している。

 セ・リーグのCSファイナルステージは10月17日から、マツダスタジアムで始まる。次回の菅野の登板は、中6日なら10月21日の第5戦。彼の歴史的な快投は、今後も続くだろうか。他の巨人ナインの奮起にも期待したいところだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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