ソフトバンク一発攻勢でCSファイナル進出 リーグ覇者西武と打ち合い上等
5得点すべてが本塁打と強力打線が爆発
■ソフトバンク 5-2 日本ハム(15日・ヤフオクドーム)
負けられない一戦、派手に勝利をもぎ取った。ソフトバンクが15日、日本ハムを下して西武との「パーソル CS パ」ファイナルステージへ駒を進めた。
逆王手とされた前日から、選手の集中力は研ぎ澄まされていた。初回1死、2番の明石が右翼へソロ。この3連戦、ホークスが初めて先制点を奪った。さらに4回、デスパイネ、松田宣がそれぞれソロを放って追加点。6回無死からはデスパイネがこの日2本目、さらに続く中村晃がソロと、5得点すべてが本塁打というアーチ量産となった。工藤監督も「選手たちの『勝つ』という思いが乗り移った本塁打だと思います」と、満面の笑みで振り返った。
豪快な打撃の裏で忘れてはならないのが投手陣と継投だ。5回、無死一、二塁となったところでここまで1失点投球の先発・東浜を代え、石川を投入。石川はこのピンチを無失点で切り抜けた。さらに7回、2連打で無死一、二塁となったところで嘉弥真が登場。ここも無失点に抑えた。
8回は加治屋。前戦、2失点で敗戦投手となった男は、悔しさを力に変えた。対するは大田、近藤と、ともに適時打を許した相手。大田を三ゴロ、近藤を空振り三振に切ると、4番の中田も遊ゴロに仕留めてリベンジを果たした。9回はパ・リーグセーブ王の森が締めて快勝。5年連続のファイナル進出が確定した。
試合後は工藤監督による勝利監督インタビュー。「皆さんの声援が大きくなるにつれて、僕の心臓も大きくなっていった」と苦笑いでこの試合のプレッシャーを振り返ると、「勝ってファイナルに行くんだという思い、心の強さを感じたし、そういう中で指揮ができて幸せです」と勝利を噛み締めた。
日本シリーズ進出をかけたファイナルステージは、17日から始まる。メットライフドームでは今季3勝9敗と大苦戦。相手は本塁打王の山川、打点王の浅村、最多安打の秋山を擁する強力打線となるが、チームの本塁打数は西武を上回る202本と負けてはいない。
空き日は16日のみで、緊張感そのままに試合を迎えられるのもプラスにとらえたい。「ファーストステージの代表として、埼玉西武と戦って、日本シリーズにいけるように、しっかり戦ってきたい」と工藤監督。打ち合い上等のファイナルへ、ソフトバンクが乗り込む。