「行けます。行きます!」―鷹の勢いが勝り、ファイナルステージ白星発進

ソフトバンク・川島慶三【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・川島慶三【写真:藤浦一都】

相手エースの菊池を攻略、川島は「つぶして勝ち上がるイメージは持っていた」

■ソフトバンク 10-4 西武(17日・メットライフ)

 この一戦の重みを知っていた。ソフトバンクが17日、西武に完勝。「パーソル CS パ」ファイナルステージ初戦を取り、1勝1敗(西武にアドバンテージ1勝)とした。

 ファーストステージから中1日。勢いは続いていた。1点を追う4回2死満塁、川島が左前に2点適時打を放ち逆転。さらに上林、グラシアルも適時打で続きこの回一気に5得点を奪った。

 さらに6回に1点を追加すると7回には代打策が大当たり。1死一、二塁、西田に代わって、ファイナルステージから戦列に復帰した内川が登場。初球を中前にはじき返し満塁とすると、甲斐の代打・長谷川勇が中前に適時打。かつての首位打者たちが頼もしさを発揮し、この回3得点でさらに点差を広げた。15日のファーストステージは5本塁打で進出を決めたが、この日は本塁打がなく、16安打とつなげる野球でリーグ覇者・西武を攻めた。

 ペナントレースこそ優勝を西武に譲ったが、日本一連覇の夢は残っている。乗り込んできたメットライフドーム。初戦を落とせば一気に2つの差をつけられる。相手は絶対エース。だからこそ、この試合に勝つということがどれほど大きいか、ナインは理解していた。ヒーローインタビューは3安打3打点の川島。「1戦目、エースの雄星君。そこをつぶして勝ち上がるイメージは持っていました。みんなで勝った1勝」とうなずいた。

 リーグ王者の西武は菊池が5回6失点とまさかの乱調。山川、栗山の中軸に一発は出たものの、初戦は相手打線の攻撃力に屈した。とはいえまだ1勝1敗。18日は今季最多勝の多和田が試合を作り、打線爆発を待ちたい。

 価値ある1勝を手にしたホークス。川島は所沢に駆け付けたファンに誓った。「代打に長谷川、内川さん。厚みが増しました。行けます。行きます!」。短期決戦の経験値も豊富なソフトバンクが勢いで突っ走るか、シーズン王者の西武が息を吹き返すのか。

【動画】“菊池斬り”の立役者・ホークス川島が喜びを語る

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