大敗の中に見えた鷹の光明 侍J追加招集の高橋礼は最速144キロのサブマリン

ソフトバンク・高橋礼【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・高橋礼【写真:藤浦一都】

3回途中から登板して4連続三振を奪うなど2回2/3で5三振

■西武 13-5 ソフトバンク(18日・メットライフ)

 11安打で13失点。大敗を喫したソフトバンクにとって、少ない光明がドラフト2位右腕だった。18日、敵地メットライフドームで行われた「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第2戦。先発ミランダの大炎上などで5-13で敗れた中で、3番手で投げたドラフト2位ルーキー高橋礼の好リリーフが光った。

 2回までに大量7失点。3回からマウンドに上がった2番手の大竹も2死から連続四球でピンチを招くと、源田に適時打を浴びて8点目を奪われた。なおも2死一、二塁でサブマリン右腕が3番手としてマウンドへ。浅村を空振り三振に切ってピンチを脱すると、その後、好リリーフで試合を落ち着かせた。

 4回は山川を二ゴロに打ち取り、栗山、中村を連続空振り三振。5回も森、外崎を空振り三振に仕留めて圧巻の4者連続三振を奪った。金子侑も二ゴロに仕留めて、2イニング連続で3者凡退に切った。4イニング目となった6回に四球でピンチを招き適時内野安打で1点を失って降板したが、2回2/3で2安打5三振1失点。試合後は「前からタイミングが合ってない感じはしていたので、自信を持って投げました。ストライクからボールになる変化球が良かった」と振り返った。

 この日の試合前、11月に日米野球を戦う侍ジャパンへの追加招集が発表された。出場を辞退したDeNAの東克樹に代わってのメンバー入りだった。知らせを聞かされたのは17日の試合前。「驚いたとしか言いようがないです。どこまで自分のボールが通用するか楽しみです」。ここまでプロ未勝利。それでも稀有なサブマリン、しかもアンダースローで最速144キロのスピードを誇る。

 この日の試合後、工藤公康監督は「リズムもあったし、テンポもよかったし、非常に良かったと思います」と高評価。強打の西武打線が明らかに苦戦しており、今後の起用法についても「いいところでというのもありますけど、今後のことも考えると、そうそう負けているところだけで投げるというわけにもいかない。今後のことはしっかり考えて対応したいと思います」と含みを持たせていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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