DeNA東は2桁勝利の大活躍、ハム清宮は7発… 2017年12球団ドラ1たちの1年目

DeNA・東克樹【写真:荒川祐史】
DeNA・東克樹【写真:荒川祐史】

巨人鍬原、阪神馬場、楽天近藤の大卒投手は苦戦

 2018年のプロ野球はレギュラーシーズンの全日程が終了し、現在はポストシーズンの熱い戦いの真っ只中だ。クライマックスシリーズ進出を逃した球団はすでに来季に向けて動き出している。

 球界は17日からスタートするクライマックスシリーズのファイナルステージが終わると、25日にはドラフト会議が行われ、27日から日本シリーズへと突入していく。10月26日に行われた2017年のドラフト会議から、1年弱が経過。ここでは各球団の今季のドラフト1位選手の今季の成績、現在地を見ていきたい。

◯広島
中村奨成(広陵高)
1軍:出場なし
2軍:83試合214打数43安打4本塁打16打点 .201 出塁率.257

 甲子園で一躍スターダムを駆け上がり、中日との競合の末に地元の広島へ入団した捕手。将来の正妻候補、さらには強打の捕手と期待され、高卒1年目の今季はファームでじっくりと育てられた。1軍出場はなし。2軍では打率.201、4本塁打に終わったが、これからの成長が楽しみな選手だ。

◯ヤクルト
村上宗隆(九州学院高)
1軍:6試合12打数1安打1本塁打2打点 .083 出塁率.214
2軍:98試合365打数105安打17本塁打70打点 .288 出塁率.389

 清宮を入札で外したヤクルト、巨人、楽天が外れ1位で競合し、抽選の末にヤクルトに入団。高校時代は通算52本塁打の捕手だったが、プロ入り後は内野手に。9月16日の広島戦(神宮)で初先発初出場し、1打席目にプロ初打席初本塁打の離れ業をやってのけた。1軍出場は6試合だけ、安打もこの本塁打の1本だけだったが、イースタン・リーグではリーグ2位の17本塁打、リーグトップの出塁率をマークしており、ポテンシャルの高さを感じさせている。

◯巨人
鍬原拓也(北陸高→中央大)
1軍:6試合1勝2敗0セーブ0ホールド 27.2回 防御率6.83
2軍:9試合4勝3敗0セーブ 44.2回 防御率3.43

 清宮、村上を競合で逃した巨人に“外れ外れ1位”で入団。上半身のコンディション不良で出遅れたものの、5月31日の日本ハム戦で初登板初先発。6月14日のソフトバンク戦ではプロ初勝利をマークした。ただ、不調によってファームに降格すると、その後、左脇腹痛を発症し、後半戦での1軍登板はなかった。1軍でも通用するボールの力はあるだけに、来季以降はローテの一角に入ってもらいたい投手だ。

◯DeNA
東克樹(愛工大名電高→立命館大)
1軍:24試合11勝5敗0セーブ0ホールド 154回 防御率2.45
2軍:1試合1勝0敗0セーブ 7回 防御率2.57

 2017年のドラフト1位組で最も活躍したのが、この東だろう。DeNAらしく一本釣りで単独指名に成功すると、開幕からローテ入り。4月5日の阪神戦(横浜)で初登板初先発、同12日の巨人戦(東京D)でプロ初勝利をマークした。ほぼ1年を通してローテを守り抜き、24試合で11勝をあげ、新人王の最有力候補だ。

◯中日
鈴木博志(磐田東高→ヤマハ)
1軍:53試合4勝6敗4セーブ12ホールド 49回 防御率4.41
2軍:10試合1勝1敗1セーブ 9.1回 防御率1.93

 中村奨成を競合で外し、外れ1位で中日が指名した鈴木。開幕から勝利の方程式の一角を担うと、4月21日の広島戦(ナゴヤD)では初勝利をマーク。田島の不振によりシーズン途中には守護神も任されたが、その後不調に陥ってファーム降格の悔しさも味わった。ただ、1年目から53試合登板は立派。来季はシーズンを通して勝利の方程式を担いたいところ。

◯阪神
馬場皐輔(仙台育英高→仙台大)
1軍:2試合0勝1敗0セーブ0ホールド 12回 防御率5.19
2軍:12試合6勝3敗0セーブ 60回 防御率3.30

 清宮、安田を抽選で外した阪神、ソフトバンクが“外れ外れ1位”で競合し、阪神に入団。故障で出遅れたこともあって、プロ初登板初先発は6月21日のオリックス戦(甲子園)。1年目の1軍登板はわずか2試合で、プロ初勝利はならなかった。それでも、ウエスタンリーグでは6勝をマークし、ウエスタン・リーグ優勝、ファーム日本一に貢献。力強い真っ直ぐを武器に、矢野燿大2軍監督が1軍監督に昇格する来季は1軍の戦力となりたい。

ソフトバンクの吉住はドラ1の中でただ1人、2軍でも出場なし

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